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相続不動産の名義変更(相続登記)ってどのくらい時間がかかるの?

相続登記が義務化されるみたいだけど、相続登記ってどんなことをするの?どのくらい時間がかかるの?わからないことばっかり!という方、多いのではないでしょうか。

あわてて相続登記をしなきゃ!と思っている方も多いことでしょう。実際にこのような相談をされる方が増えています。

しかし、相続登記をするためには書類を揃えるための時間が必要。そこで今回は相続登記にかかる時間についてお伝えします。

相続登記にかかる時間は主に3つに分かれる

まず、相続登記の準備は段階的に3つに分かれます。それぞれどのくらい時間がかかるのが見ていきましょう。

戸籍取得にかかる時間

相続登記を申請するためには戸籍が必要になります。

亡くなった方については、出生から死亡までの戸籍、相続人については現在の戸籍が必要となります。

例えば亡くなった方が何度も転籍をしていたというような場合には本籍地ごとに戸籍を取り寄せる必要があります。

本籍地が遠方にある場合、戸籍は郵送で取り寄せます。郵送での取り寄せは、自治体によっては2週間以上かかることもあります(一部の戸籍は、令和6年3月から本籍地がどこかを問わず、最寄りの役所で取得できるようになります。)。

戸籍をとるだけで意外と時間がかかってしまいますね。ただし、遺言書がある場合は、被相続人の死亡がわかる戸籍と受け取る方の戸籍のみで足ります。

早くて1日、長ければ1か月以上、戸籍の収集に時間がかかります。

遺産分割協議書作成にかかる時間

相続手続きでは、遺産分割協議を行うことが一般的です。遺産分割協議書は、相続人の誰が何をもらうか決めた内容を書面にしたもので、相続人全員の署名押印(実印)があって有効となります。

1枚の遺産分割協議書を作成しリレー方式で署名押印をする場合、相続人が多数いてそれぞれ遠方に住んでいるとすると、全員の署名押印が完了するまでに早ければ1週間、長けれれば数か月程度かかることがあります。

ただ、相続人同士が疎遠な場合もあるので、相続人が集まる法事のタイミングで遺産分割協議に判を押すという方も多いです。

登記申請にかかる時間

登記に必要な書類がそろったらいよいよ相続登記の申請です。

申請書を作成し、集めた書類を添付して法務局に登記申請をします。申請から完了するまでの期間は管轄の法務局によって異なります。

法務局の状況や時期によっては1週間もかからずに登記が完了する場合もありますし、完了までに1か月近くかかることもあります。

スムーズに相続登記を行う方法

ケースバイケースになりますが、相続登記は準備から登記完了まで早ければ1か月以内に終わらせることが可能です。ただし、実際は1か月以上かかることも多いです。

スムーズに相続登記を行うために最も大事なことはひとつ。

それは「相続人全員が協力すること」です。

相続人同士が協力し合って書類を準備できれば、速やかに相続登記を申請できるでしょう。

もし、亡くなった方が公正証書遺言や法務局遺言書保管制度を使った遺言書を残していたら、必要書類が減るのでさらに時短で登記申請ができます。

相続不動産の名義変更は最短でも1か月を目安にしよう

相続登記は、戸籍の取得、遺産分割協議書の作成、相続登記の申請それぞれに時間がかかります。

早ければ準備から登記まで1か月ほどで終わることが可能ですが、これはあくまでも「早ければ」の話です。被相続人の戸籍の内容が複雑だったり、相続人が多い場合などはもっと時間がかかるでしょう。

相続不動産の名義変更をする場合には多少なりとも時間がかかることを念頭に準備を進めましょう。

司法書士とは不動産などの大切な権利を守るための専門家です。司法書士の視点から不動産、相続、終活を中心にわかりやすく役に立つ記事をお届けします。AFP2級ファイナンシャルプランナーでもあり、行政書士、宅建士の有資格者です。

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