内田篤人を日本のラームに。暗澹たる未来に必要な知恵とは
その国の5年後、10年後は、現在の10代選手のレベルに比例する。とは、古くから語り継がれてきた常識だが、日本も例外ではない。
90年代には、将来性を感じさせる10代選手が数多くいた。彼らは次々Jリーグにデビュー。ベテランとポジションを争い、勝利を収めるという現象が頻繁に起きた。世界各国と比較しても、それは際立っていた。日本の将来は明るい状態にあった。右肩上がりにあることを示す最大の根拠になっていた。
いま、その波はすっかり止んでいる。4、5年前から顕著になっていたことだが、日本の将来を危惧する人は少なかった。しかし、今年行われたU−16、U−19のAFCアジア選手権で、いずれもベスト8で終わり、世界大会進出を逃すと、将来を危惧する声は高まりを見せている。
もっとも、その「将来」の定義は曖昧だ。次回2018年ロシアW杯なのか。2020年東京五輪なのか。2022年W杯なのか。それ以降なのか。
それでも僕は、まだ2、3年は大丈夫だろうと踏んでいた。2018年W杯まではギリギリ持つだろうと思っていた。上手く戦えば、グループリーグ突破の目はある。35%ぐらいはあるだろうと。
だが、欧州チャンピオンズリーグや、各国リーグを眺めていると、それが甘い読みに見えてくる。10代の若手が、それこそ雨後の筍のように出現する姿を見せられると、停滞する日本の姿はいっそう明白になる。「35%」は20%ぐらいに減少する。
この記事は有料です。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバーをお申し込みください。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバー 2014年12月
税込550円(記事4本)
※すでに購入済みの方はログインしてください。