一人旅でも1泊5000円から!お風呂は掛け流し、温泉蒸気で魚も野菜も極上の味わいに。小浜温泉 蒸気家
温泉ライターの泉よしかです。
長崎県の小浜温泉は「湧出量×湯温」による放熱量が日本一って知ってました?
つまり湧き出る温泉の量もさることながら、とにかく温度が高いんです。源泉にもよりますが、だいたい100度以上。そりゃあ蒸気にもなりますよね。おかげで通りを歩いていてもそこここから蒸気が上がっているのがわかります。
そんな蒸気の温泉街、小浜温泉をたっぷり楽しめる湯宿が、今回ご紹介する「湯宿 蒸気家」。一人泊でも1泊たったの5,000円から、2人一部屋なら一人4,000円からとめちゃめちゃリーズナブル。素泊まりですが、温泉蒸気を使った蒸し釜で簡単調理が楽しめるため、食事にも不自由しません。というより食事を作るのも、ここではエンターテインメント!
アクセスも楽々!バスターミナルのすぐ近く
「蒸気家」に宿泊を決めた理由の一つは、一人泊で泊まれたから。さらに宿泊料もとてもお手頃だったので気になったのです。
がしかし、実際に泊まってみると、館内がお洒落、温泉のお湯がいい、さらに宿の方もみなさん丁寧な接客で、非常に快適でした。
またアクセスもいいんです。今回は公共交通機関で出かけたのですが、小浜バスターミナルのすぐ隣で、びっくりするほど便利です。
おまけに道を渡ればすぐ海で、「小浜温泉観光案内所」が立っています。観光スポットの情報もここでゲットできちゃいます。
そのうえ徒歩5分ほどで、全長105mの日本一長い流れる足湯「小浜温泉足湯ほっとふっと105」に到着。この足湯は夕日スポットなので、晴れていたらぜひ夕暮れ時にお出かけしてみてください。
館内は綺麗でお洒落な雰囲気
いくら素泊まりとはいえ、5,000円前後のお宿の中には、古くてボロボロだったり、清掃が行き届いていない所も少なくありません。が、しかし「蒸気家」は違います。非常に綺麗で、しかもレトロ感も含めてお洒落で雰囲気がある。若い人にも「かわいい」とおすすめできるお宿です。
共有スペースが綺麗なので本当に居心地が良いです。
和室のお布団はセルフ、リーズナブルなお部屋はシンプル
私の泊まったお部屋はシンプルな和室です。一人泊には十分な広さで、トイレと洗面所付き。必要なものはそろっていますが、お布団はセルフで敷かなくてはなりません(洋室もあります)。
また一番安い訳あり部屋は、窓がないことが公式サイトで明記されています。
冷蔵庫、タオル、ポット、丹前などはお部屋にあります。浴衣はロビーから自分のサイズを選びます。
温泉は源泉掛け流し!珍しい天然蒸気の温泉蒸し風呂も
温泉は自家源泉のナトリウム―塩化物泉。等張性の温泉なのでなかなか濃いめです。源泉温度は100度ちょうど。
硫化水素によるゆで卵のようなにおいがして、温泉情緒もばっちり。冬でも保温効果の高いお湯でよく温まります。
そして特徴的なのは浴室にあるこの二つのドア。実はこれがお宿自慢の「温泉蒸し風呂」、いわゆる天然のスチームサウナなんです。
ドアを開けるともわっと顔を包むのは熱い蒸気。いったん蒸気を出しきった方が入りやすいでしょう。椅子も熱くなっていると思うので、外にあるマットを座るところに敷いて入ります。
二つのドアはそれぞれおひとり様用の「温泉蒸し風呂」。蒸気を空にしてから入っても、内側からドアを閉めればまたすぐに新しい蒸気が充満します。かなり熱い場合は我慢せず、利用中もドアを少し空けておくと良いようです。
自由に使えるキッチンと温泉蒸気を利用した蒸し釜
小浜の温泉は入浴するだけでなく、調理にも使います。ここ「蒸気家」はお宿の中でそれが体験できるので、泊まったらぜひ蒸し釜調理にチャレンジしてみてください。
「蒸気家」のキッチンと調理道具、調味料など
まず蒸し釜の前にキッチンを紹介。調理に必要なものがそろっています。
もちろん蒸し釜で使用する蒸籠もいろいろなサイズ有り。
冷蔵庫には過去のお客さんが寄付された調味料類がありました。こちらもちょこっと使わせてもらえるのは一人旅としてはとても助かります。ボトルや瓶で購入しても一人ではとても使いきれませんからね。
さらにはお宿が用意してくださっている、こだわりの塩とスパイスも!私はこの左端の「小浜の塩」をありがたくお魚に使わせていただきました。
ナチュラルワインの販売もあります。フルボトルのみだったので、飲みきれないと思い今回は断念。
こだわりのお水も用意されています。上の川湧水というのはすぐ近くの湧水スポットのお水で、誰でも自由に汲むことができます。ちなみに翌日湧いているところを見学に行ってみました。
天然温泉の蒸し釜調理にチャレンジ
まず蒸し釜調理に必要な「使用中札」「タイマー」「防熱の手袋」を一式借ります。
食材はチェックイン時に「蒸気家」さんお勧めショップのマップを頂いていたので、徒歩圏にある田中鮮魚店で鯛を、Aコープおばま店で野菜を購入済みです。
特に田中鮮魚店は新鮮な魚介類を販売しているだけでなく、女性一人で蒸し釜料理をするのに適した魚はありますか?といった個別相談にも乗ってもらえるので助かりました。
目の前でちゃちゃっと鱗と内臓を処理してくださった鮮度抜群の鯛がなんと100円!
宿泊者は空いている蒸し釜を自由に使えます(片付け時間込みでチェックイン~22時まで、朝は7時~チェックアウトまで)。
使い方は簡単。蒸気のレバーを止めて蒸籠に入れた食材を蒸し釜の中に置き、蓋を閉めて蒸気のレバーを開けるだけ。必ず専用の手袋を着用して火傷には注意してください。
蒸す時間は食材に寄りけりですが、チェックイン時に頂く用紙に目安の時間が記載されているので参考になります。
温泉の蒸気だからなのか、蒸すだけで美味しくできあがるのがとても不思議。素材の甘さが活かされていて、必要に応じて塩をちょっと足すだけで満足できました。
お土産には黒たまごを
フロントで自家製黒たまごを販売しています。「蒸気家」の源泉蒸気で蒸して、さらに源泉で茹でているそうです。
温泉と卵といえば、普通は白身のどろっとした温泉卵をイメージしますが、なにしろ小浜温泉は源泉温度100度越えなので、中までしっかり固ゆでになっています。
そして色が付いているのは殻だけではありません。中もしっかり褐色に。味もじんわり源泉由来の塩味で、どことなくスモーキーな燻製っぽさがあり、何もつけなくても美味しくいただけます。「蒸気家」のお土産にオススメです!
帰る前に源泉が湧いているところも見学させていただきました。蓋を開けると大量の蒸気が吹き上がり、中でボッコボコ勢いよくお湯が湧いています。まさに小浜温泉の強いパワーというものを感じるような光景でした。
小浜温泉の「湯宿 蒸気家」は、とてもリーズナブルな宿泊料で、極上の温泉と蒸し釜が楽しめるオススメの旅館です。一人泊も可能、かつ一人旅でもお財布に優しいので、気軽にお出かけを考えてみてください。小浜温泉自体にも見所が多く、バスで雲仙温泉に出ることもできます。1泊では遊びきれないかもしれません。
小浜温泉 湯宿 蒸気家
住所:長崎県雲仙市小浜町北本町14-7 地図で確認する
電話:0957-74-2101
日帰り入浴:9:00~21:00 大人500円、小人250円
公式サイト:小浜温泉 湯宿 蒸気家(外部リンク)
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