【雲仙温泉】全室がレイクビュー!雲仙らしからぬ自家源泉のリゾート旅館に泊まってみた
島原半島に位置する雲仙温泉は、長崎県有数の温泉地。標高は約700メートルで、雲仙地獄と呼ばれる噴気帯では、常にモクモクと大地から白い噴気が激しく湧きあがっています。
東園(あずまえん)はそんな雲仙の温泉街から南に少し外れた「おしどりの池」のほとりに建つ和風リゾート旅館。訪ねた日はあいにくの空模様でしたが、晴れた日には美しいエメラルドグリーンの湖面が美しく見えるといいます。
おしどりの池と東園
私は友人の運転するレンタカーで東園にアクセスしましたが、公共交通機関を使う場合は、島鉄バス雲仙営業所から無料で送迎していただけます。
少し温泉街から離れているぶん、このサービスはありがたい。そして温泉街から離れているからこそ、湖畔の静けさが十分に堪能できるというものです。
ロビーからも「おしどりの池」が一望できます。なんとロビーだけでなく、全客室からも「おしどりの池」が見えるんです。もちろんレストランやお風呂からも。
そして池の周囲に他の建物が見えない所がまたいい!池を含めた景色の全てがこの宿のためにあるようではないですか。
なお、チェックイン時にお茶と一緒にいただける、自家製のカヌレ・ド・ボルドーがとても美味しかったのでお伝えしたいです。島原産のほうじ茶の香ばしい香りに、洋風なバターやチョコレートがマッチして、このうえない味わいに。
もちろん泊まったお部屋の窓からも、おしどりの池が一望できました。
自家源泉のお湯を贅沢な源泉掛け流しに
雲仙温泉のお湯は硫化水素(いわゆる硫黄)のにおいがして白濁している…一般的にそんなイメージがあると思います。
しかし東園の自家源泉はちょっと違ったタイプ。濁らずほぼ透明。鉄分の影響でほんのりと茶色っぽい色にも見えます。
泉質はpHが3.2と殺菌効果を持つ弱酸性。美肌サポート効果を持つメタケイ酸も多めで、入浴すればすべすべに。
内湯の広い窓からはおしどりの池がよく見えますが、この大きな浴槽のより窓側の一段低くなったところにはもう一つ浴槽があり、そこは特にお湯が温いのでのんびりと入ることができます。
露天風呂もあります。残念ながら取材日は雨だったので景色が映えませんが、晴れた日ならそれはもうため息が出るような景色でしょう。
晴れた日のお風呂からの景色は、ぜひ東園にお借りした露天風呂付き客室の写真でイメージしてください。
また浴室には本格的なサウナと水風呂も用意されています。水風呂は水道水ではなく、山の清水を利用しているのがポイント。とても気持ちがいいです。
料理長が目の前でお寿司を握るサービスも
東園の食事は地産地消にこだわった食材をふんだんに使用して、さらにアートのように美しいことも特徴の一つ。
例えば雲仙産朝採れ野菜スティックはまるでかき氷から野菜を収穫して食べるような楽しさ。おしどりの池を模したオードブルはエメラルドグリーンのゼリーの上に食べるのがもったいないようなお料理が池の景観をイメージして飾られています。
お刺身を乗せた氷の器は千々石カルデラ(橘湾辺りの雲仙の火山活動で凹んだ地形)を、雲仙ポークの朴葉焼きは土地の恵みをそれぞれイメージしています。
夕食のメニューはそれ自体が一つのストーリーを形作っているのです。
クライマックスは料理長自ら席を回って目の前でお寿司を握ってくださったこと。なんという贅沢でしょう!
朝食も彩り豊かで目にも鮮やか。島原半島の旬の野菜を10種類以上も使っているというテリーヌは食べるのがもったいないほど。
※お料理のメニューは季節やプランで変わります。
島原温泉街の中心地から少し離れているからこそ、味わえる一軒宿のような贅沢感。自然に囲まれた東園ならではの落ち着いた休日が過ごせました。この湖畔の自家源泉の宿を、ぜひ訪れてみて下さい。
雲仙温泉 東園
住所:長崎県雲仙市小浜町雲仙181
電話:0957-73-2588
公式サイト:雲仙温泉 東園(外部リンク)