全国のカジノ開発競争の構図が確定
さて、横浜の統合型リゾート開発権の入札指定企業が確定しました。以下、NHKからの転載。
ということで、シンガポールを拠点とする(親会社はマレーシア企業ですが)ゲンティン社と、マカオを拠点とするメルコ社を中心とする2つのコンソーシアムが横浜では争うことになったということで、大阪の様なOne by Oneの行政交渉になることを避けることができたようです。但し、横浜は8月に横浜市長選を抱えている状況で、現在横浜市内ではカジノ導入反対派の候補を担ごうと野党系が盛り上がっている状況である一方で、現職林文子市長は御年75歳のご高齢で流石に再選を目指すという事はないのではないかとも言われています。一方で、林氏の後継となる確たる保守系の候補が見当たらないのも事実で、横浜市長選はもとより、おそらくその主たる政策論点の一つとして掲げられるであろう横浜IR構想の先行きは、未だ不透明なままであります。
とはいえ今回の横浜での候補企業が確定したことで、おおよそ全国のIR誘致地域における競争の構図というのが確定したとも言える状況。以下、全国構図のまとめ。
横浜市
ゲンティン(シンガポール/マレーシア)
メルコ(マカオ/中国)
和歌山県
クレアベスト(カナダ)
大阪府/市
MGM・オリックス(アメリカ&日本)
長崎県
オシドリ(香港/中国)
カジノオーストリア(オーストリア)
二期・チャウフー(日本&台湾)
この種の入札では単独入札となった時点で、そこに競争原理が働かなくなり基本的に「入札」としては成り立たなくなるものなので、第一ラウンドとしては和歌山と大阪が少し出遅れ、横浜と長崎が先行したという言い方もできるかもしれませんが、この先どうなるでしょうか。実は上記の他にも、まだIR導入への態度を明確化していない主体としては愛知・東京あたりがありますが、流石にそろそろ時間切れの感がなくもありません。
各自治体はそれぞれのパートナー企業を秋口くらいまでに選定し、その後、来年の4月末が締め切りとなる国への指定申請に向かって準備を始めることとなります。