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昨年はメジャーリーグで投げていない36歳が、ドジャースとのマイナーリーグ契約を打ち切ってFAになる

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャスティン・ウィルソン Feb 21, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月12日、ロサンゼルス・ドジャースは、左投手のジャスティン・ウィルソンがドジャースとの契約をオプト・アウトし、FAになることを選んだ、と発表した。

 ウィルソンは、先月中旬にドジャースとマイナーリーグ契約を交わし、ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、スプリング・トレーニングに参加していた。今春は、4登板でそれぞれ1イニングを投げ、1登板目と3登板目に1点ずつ取られた。

 開幕ロースターには入れそうもない、と判断したのだろうか。ドジャースのブルペンについては、今月初旬にこちらで書いた。

「昨年は3登板、あと数日で37歳となるベテランがマイナーリーグ契約から開幕ロースター入り」

 ウィルソンは36歳。昨年は、メジャーリーグでは投げていない。

 ただ、その前は、11シーズン(2012~22年)に527登板を記録している。昨年に関しては、2022年6月に受けたトミー・ジョン手術と、その後の怪我が理由だ。

 昨年、ミルウォーキー・ブルワーズに在籍していたウィルソンは、6月下旬からマイナーリーグで投げ始め、7月下旬にメジャーリーグへ昇格した。その日の試合終盤、ウィルソンは、ブルペンで投球を開始した。しばらくして、クレイグ・カウンセル監督(現シカゴ・カブス監督)は、投手交代を告げた。けれども、その直前に、ウィルソンは、ブルペンで投げている時に背中を痛め、復帰のマウンドに上がることはできなかった。

 今春、ウィルソンは、打者20人に投げ、9三振を奪っている。ここから、ウィルソンをメジャーリーグ契約で迎える球団が出てきても、おかしくない気がする。シーズンに入ってから、ドジャースで「チームメイト」だった大谷翔平に対して投げることも、あるかもしれない。

【追記:3/16】

 その後の動きについて、こちらで書いた。

「ドジャースとのマイナーリーグ契約を打ち切った投手とジャイアンツに解雇された野手の新球団が決まる」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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