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麻布台ヒルズに開業したジャヌ東京で何を味わえる? 絶対に体験しておきたい3つのレストラン

東龍グルメジャーナリスト
(C) 東龍

ジャヌ東京がオープン

アマンは世界でも有数のラグジュアリーホテル&リゾートです。日本ではアマンで初めてとなる都市型ホテルのアマン東京、英虞湾を望む伊勢志摩に位置するアマネム、景勝地にあるアマン京都が大きな支持を得ています。

2024年3月13日麻布台ヒルズにオープンしたのが、世界初となる姉妹ブランドホテルのジャヌ東京。アマンの新しいブランドで、これから世界12か所に展開するという最新のラグジュアリーライフスタイルホテルです。

ジャヌ東京はレストラン&バーを8つも擁していて、食も目を見張るほど充実。国内のラグジュアリーホテルで料理長を歴任してきた高木忠宏氏が総料理長を務めているので体制も盤石です。

8つのレストラン&バー

8つのレストラン&バーは次の通りです。

ジャヌ メルカート
イタリア料理/151席(内テラス58席)/1F
ジャヌ グリル
グリル料理/136席(テーブル96席、カウンター12席、バー8席)、個室2室20席/4F
虎景軒(フージン)
中国料理/131席(テーブル88席、カウンター17席、個室4室26席)/5F
SUMI(スミ)
炭火焼き/21席(カウンター13席、テーブル8席)/3F
飯倉(いいぐら)
鮨/16席(カウンター6席、テーブル10席)/2F
ジャヌ パティスリー
パティスリー/28席/1F
ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス
ラウンジ/68席(ラウンジ26席、ガーデンテラス42席)/5F
ジャヌ バー
バー/37席(カウンター12席、テーブル25席)/5F

どのレストランも広い空間を有しており、席数が多いのが特徴。イタリア料理、グリル料理、中国料理、炭火焼き、鮨、パティスリー、ラウンジ、バーとバラエティに富んでいて、必ず食べたいものが見つかるはずです。

「SUMI」はこだわりのおまかせコースのみで、他のレストランはアラカルトやセットが用意されており、サービススタイルも様々。テーブル席、カウンター席、個室、テラス席と利用シーンも幅広いです。

ピックアップした3つのレストランを通して、ジャヌ東京の美食を紹介していきましょう。

ジャヌ メルカート

「ジャヌ メルカート」内観 (C) 東龍
「ジャヌ メルカート」内観 (C) 東龍

「ジャヌ メルカート」はクラシックで賑やかなイタリアの市場をコンセプトにした開放的なダイニングです。2階天井までの開放的な吹き抜けや緑が広がるテラス席も印象的。

ブレックファストからディナーまでオープンしていて、活気ある朝市のような躍動感を体感できます。国内外の星つきレストランでの経験をもつ料理長の山口卓也氏によって、本格的なイタリア料理からシャルキュトリーやチーズが味わえるのが特長です。

ここでは、ランチとディナーで共にオーダーできるアラカルトがイチオシ。しっかりとしたボリュームがあるので、みんなでシェアして色々なものを味わうのがおすすめです。

メルカートシーフードタワー/2段 18,900円 3段 26,900円

(C) 東龍
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見た目も圧巻の立派なスタンドで提供されています。2段スタンドでも、4人分くらいはありそうなボリューム。

上段は、濃厚なムール貝、滋味のあるボイルした半身のオマール海老、大きな国産の蛤、下段はプリプリの天使海老のカクテルシュリンプ、脂がのったマグロとサーモン、食べ応え満点のボイルしたタラバガニの「ゴールデンキングクラブ」、甘味のある国産帆立貝のタルタルと、魚介類が目白押し。

コンディメントはチリソース、バジルソース、アイオリソースと3種類もあるので、食べ比べができるのも楽しいところです。

トンナレッリ カチョ エ ペペ/3,000円

(C) 東龍
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用意されているパスタ料理は、どれもパスタ(麺)とソースが異なっていて、バラエティに富んでいます。パスタは食味に定評のある群馬県高崎市の吉田製麺から仕入れています。

トンナレッリはキタッラとも呼ばれており、断面が四角形のアブルッツォ州で親しまれている伝統的なパスタ。適度に歯応えがあって、濃厚なクリームソースとの相性もバツグン。削った黒胡椒が利いていて、メリハリのある味わいです。

リガトーニ 牛肉と豚肉のボロネーゼ/3,600円

(C) 東龍
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リガトーニは太い筒状の筋がついたショートパスタ。弾力がしっかりとあり、ソースがふんだんにからみます。赤ワインの旨味のあるボロネーゼはパンチがあり、肉感もたっぷりです。

真鯛の香草蒸し フレッシュハーブ ローストフェンネル/5,200円

(C) 東龍
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ストウブ鍋で蒸し焼きにされ、目の前で取り分けてもらえます。底には岩塩が敷かれており、仕上げにドライ・ベルモットをかけて香り付け。フェンネル、イタリアンパセリ、スイートバジル、チャービルなどハーブがたっぷりです。真鯛はしっとりふっくらと仕上げられていて、味わいが濃厚。アーティチョークも慎ましやかな味わい。レモン、ライム、バジルソースが添えられています。

京都産丹波黒どり ホウレン草 国産レモンのグリル/5,900円

(C) 東龍
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京都産丹波黒どりは、長期飼育と適度な運動によって弾力と締まりがある丹波地方の地鶏。旨味たっぷりの腿肉とさっぱりとした胸肉を取り合わせてあるので、食べ比べてみてください。ローズマリーが上品に香ります。

牛すね肉のオッソブッコ サフランリゾット/8,000円

(C) 東龍
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「オッソブッコ」は仔牛の骨付きスネ肉の煮込み料理で、イタリア北部の伝統的な一品。仔牛の妙妙たる味わいが、ぎゅっと凝縮されています。香り高いサフランのリゾットと合わせると、香味が広がって嬉しい口福感に。

ティラミス/1,500円

(C) 東龍
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目の前で取り分けてもらえて、ボリュームたっぷりなのが嬉しいところ。ティラミスは、ふんわりとしてクリーミーで、ほのかに感じられるビターさがよいアクセントです。

チョコレートネメシス/1,800円

(C) 東龍
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とても濃厚なチョコレートムースで、満足感があります。上には塩がかけられていて、甘味が引き立てられていました。

イタリアンワインが充実

左から順番に、本文に対応 (C) 東龍
左から順番に、本文に対応 (C) 東龍

グラスワインは、シャンパーニュが1種類、スパークリングワインが1種類、白ワインが3種類、赤ワインが3種類、オレンジワインが1種と幅広いラインナップ。イタリアンワインがほぼ全てを占めています。

「リヴィオ・フェッルーガ ピノ・グリージョ 2021」(グラス 2,800円、ボトル 14,000円)はイタリアの白ワイン。ピノ・グリージョ100%で、甘いフルーツにスパイスが合わさったような複雑な香り。ミネラル感があるので、前菜や魚介類にぴったりです。

「G.D.ヴァイラ バローロ アルベ 2018」(グラス 3,300円、ボトル 16,500円)は濃厚でスパイシーなイタリアの赤ワイン。バランスがとれていてエレガントですが、タンニンも十分にあるので、濃厚なパスタや肉料理に合わせるのがベストです。

ジャヌ グリル

「ジャヌ グリル」内観 (C) 東龍
「ジャヌ グリル」内観 (C) 東龍

ネオクラシックなムード漂うのが、4階に位置する「ジャヌ グリル」です。間近に捉える東京タワーや中央に配されたライブキッチンを鑑賞しながら、和牛やシーフードを中心にしたグリル料理を味わえます。エントランス横に備えられた2つのワインセラーも圧巻。

料理長を務めるのは、ジャヌ東京の副総料理長を兼任する鍋城健志氏。ディナーコースも、もちろん素晴らしいですが、ランチコースはとてもリーズナブルに美食を味わえるとあって、とても人気です。

「ランチセット」(平日 7,500円、土日祝日 8,500円)はシーザーサラダ、選べるメインディッシュとサイドディッシュ、本日のデザート、珈琲または紅茶といった構成となっています。

シーザーサラダ

(C) 東龍
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フレッシュでシャキシャキとしたベビーロメインサラダ、香ばしいパルメザンチーズ、密な味わいの平飼い卵のポーチドエッグ、塩気の利いたベーコンといった王道スタイル。ポーチドエッグを崩して、混ぜ合わせて食べると、様々な食味と食感が交差します。

メインディッシュ

メインディッシュは次の中から、好みの料理を選べます。

・本日の白身魚のグリル ドライトマトとバルサミコソース
・ダブルスマッシュチーズバーガー 経産牛パテ ベーコン 北海道産ラクレットチーズ 淡路島玉葱
・30日熟成萬幻豚ロース肉のグリル スモークパプリカチミチュリ
・アルゼンチン産ビーフリブロイン グリーンペッパーソース/+2,000円
・黒樺牛ランプ グリーンペッパーソース/+3,000円

複数人で利用して、違うものをオーダーしてシェアするのも楽しいです。サイドディッシュは、マッシュドポテト、アスパラガスのグリル、フレンチフライからチョイスできます。

ダブルスマッシュチーズバーガー 経産牛パテ ベーコン 北海道産ラクレットチーズ 淡路島玉葱

(C) 東龍
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松永牧場の経産牛を用いたダブルのパテ。パテは肉の塊がごろっと入っていて、玉葱も大きめにカットされているので、食材のテクスチャを楽しめます。北海道産のラクレットチーズが濃厚にからみ、ベーコンの塩味がよいパンチ。マヨネーズ、トマトソース、ディジョンマスタードが添えられるので、好みで加えるとよいでしょう。

30日熟成萬幻豚ロース肉のグリル スモークパプリカチミチュリ

(C) 東龍
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脂身がおいしいと定評のある萬幻豚をドライエージングし、赤身の味わいを増しています。ロースなのでしっかりと脂がありますが、余計な脂は落とされているので、ちょうどいい佳味に。チミチュリはハーブの香りが豊かで、さっぱりと食べられます。

黒樺牛ランプ グリーンペッパーソース

(C) 東龍
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黒樺牛は、厳選した九州の素牛を、熊本県と鹿児島の限定した牧場で肥育した黒毛和牛。こんがりとした焼き色が食欲をそそります。ランプなので肉はやわらかく、ジューシーな俊味。ピリ辛のグリーンペッパーソースがよいアクセントです。

本日のデザート

(C) 東龍
(C) 東龍

この日のデザートはニューヨークチーズケーキでした。重たすぎないニューヨークチーズケーキで、軽やかなテクスチャ。甘味と酸味のバランスがいいです。ベリーのソースと合わせると、酸味が加わってちょうどいい“味変”に。

珈琲または紅茶

食後にドリンクが付いているので、最後が締まります。心地よい酸味が広がるジャヌ東京のオリジナルコーヒーが特に人気です。

世界のワイン

「ジャヌ グリル」エントランス (C) 東龍
「ジャヌ グリル」エントランス (C) 東龍

入口にある立派なワインセラーを見てもわかるように、ワインは非常に充実しています。

シェフソムリエの藤森達也氏が世界各地から厳選したワインばかりで、全部で2600本程度あります。産地の内訳は、フランス4割、アメリカ2割、日本1割で、他はイタリア、スペイン、ドイツ、オーストリア、チリ、ギリシャなど。グラスワインも12種類用意されており、シャンパーニュ2種類、白ワイン3種類、ロゼワイン1種類、オレンジワイン1種類、赤ワイン5種類と多いです。

左から順番に本文に対応 (C) 東龍
左から順番に本文に対応 (C) 東龍

「テルモン レゼルヴ ブリュット」(3,600円)はきめ細やかな泡に、トロピカルフルーツのアロマが感じられるシャンパーニュ。口当たりは滑らかで、切れもよいので、最初に飲みたい一本。スパイスのニュアンスもあるので、前菜や魚料理はもちろん、最後まで通してもOKです。

「ソーコル ブロッサー オーチャード ブロック ピノ・ノワール 2021」(4,300円)はアメリカ・オレゴン州の赤ワイン。ピノ・ノワール100%で、繊細な味わいながらも、鮮やかな酸味や果実味があります。タンニンは滑らかで、味わいが強すぎないので、軽めの肉料理にもぴったりです。

SUMI

「SUMI」のカウンター (C) 東龍
「SUMI」のカウンター (C) 東龍

伝統的な炭火焼きを現代風にアレンジしたのが、カウンターガストロミーの〈スミ(SUMI)〉。店内中央にあるライブキッチンを囲むカウンター席は、臨場感たっぷりです。

料理長を務めるのは、国内外資系ホテルやレストランで経験を積み、カウンター割烹の名店でも修業した大塚久輝氏。旬の肉、魚や野菜を中心にし、炭火焼はもちろん、食材に炭を焼きつけるなどし、様々な手法ですべての料理に炭を用いています。

季節によって内容が変わる、おまかせコースの「おまかせ燈」(26,000円)は、2回転制で一斉スタート。2024年5月10日から7月9日までの“おまかせ燈”は次の通りです。

・先附
・小吸物
・お造り
・炭遊び
・凌ぎ
・煮物椀
・炭火焼き
・食事
・甘味

和食のデギュスタシオンスタイルで、旬の食材を余すところなく賞味できます。全メニューを紹介していきましょう。

ウェルカムドリンク

(C) 東龍
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着席すると提供されるお茶です。はと麦、玄米、大麦、黒豆がブレンドされており、ほっと落ち着く一杯。

アミューズ

(C) 東龍
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一斉スタートまでの間に嗜めるアミューズ。4品の中から、いくつでも選べます。もずく酢、クリームチーズと島らっきょう、干した筍の旨煮、山葵漬と、どれもお酒との相性が抜群。端材を用いたサステナブルな酒肴です。

先附

鯵 加賀太胡瓜

(C) 東龍
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加賀太胡瓜のシャキシャキ感が心地よいです。アジの旨味とさっぱりとしたトマトソースの取り合わせ。

小吸物

新玉葱 天豆

(C) 東龍
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新玉葱のすり流しで、口当たりもよく、新玉葱のフレッシュな甘味があります。中には、天豆のやわらかい真丈。上には香ばしい新玉葱のフライドオニオン。

お造り

本日のおすすめ二種

(C) 東龍
(C) 東龍

昆布締めして3日間寝かせたハタ、滋味のある長崎県のアオリイカ、自家製のカラスミのお造り。花穂紫蘇とおろした山葵、塩、醤油が添えられています。ハタでカラスミを巻いて食べると、旨味の相乗効果。

本日のおすすめ藁焼き

(C) 東龍
(C) 東龍

カツオを藁焼きにして旬味を深めています。仕上げに米油をかけて香りを付けました。上にはたっぷりの新玉葱、芽葱、茗荷がのせられ、ポン酢を合わせてとても爽やかに。

炭遊び

変わりつくね 味噌

(C) 東龍
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備長炭の器に、串に刺さった厚揚げがのせられるという、目を引くプレゼンテーション。厚揚げの中には鶏のミンチと蓮根が入れられていて、味噌ベースの味わい。シャキシャキとした食感と鶏の旨味が印象的です。上には葱と糸唐辛子があり、柚子胡椒のほのかなアクセント。“変わり”つくねを体現する一品となっています。

アスパラガス 雲丹

(C) 東龍
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オーバルの器の上に炭火焼きした滋味深いアスパラガスと、軽く仕上げた雲丹のソース。雲丹と炒った海苔がのせられており、食味と香りが深められています。

季節の魚 玉子

(C) 東龍
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備長炭で香りをつけた山菜の出汁巻き卵の上に、サワラの塩焼きという組み合わせ。葱と島らっきょうの餡が、サワラの味わいをよりくっきりと浮かび上がらせます。

凌ぎ

シェフおすすめ変わり蕎麦

(C) 東龍
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手打ちした二八蕎麦は、シンプルに蕎麦の香りが楽しめる逸品。最初はそのまま食べて、次に薬味を加えて食べ、最後はつゆを加えて食べると、味わいが徐々に深まっていきます。アナゴと紅生姜の天ぷらは、紅生姜の香りが出色です。蕎麦湯も出されるので、最後まで蕎麦つゆを味わえます。

煮物椀

伊勢海老 鮑

(C) 東龍
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伊勢海老と鮑の豪華なコンビネーションです。卵が全体を優しく包み込み、生姜の軽快なアクセント。スープは、甘味を加えておらず、自然な味わい。鰹出汁、味噌、醤油、みりん、揚げた桜海老、トマト、新玉葱、伊勢海老の頭、海老味噌と、様々な旨味が交差し、口福の一言です。

炭火焼き

のどぐろ 黒毛和牛サーロイン

(C) 東龍
(C) 東龍

魚と肉のどちらとも堪能できる、嬉しい“ダブルメインディッシュ”。長崎県のノドグロは、ぷりっとした身を噛みしめると、上味が広がります。黒毛和牛のサーロインはしっかりと焼かれてて、余分な脂が落ちています。コンディメントは、山わさびと竹炭塩、鬼おろしと塩ポン酢。

食事

白米

鶏 玉子御飯

赤だし 香の物

(C) 東龍
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(C) 東龍
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最初に白米が提供されます。食べ終えると、次はチキンライスをイメージしたという、旨味と甘味のある鶏そぼろご飯。釜の中に備長炭が入れられていて、心地よい燻香をまとっています。最後まで炭火焼きにこだわったお食事。

甘味

チーズ アイス

(C) 東龍
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黄奈粉ティラミスとチーズアイスの2種類からチョイスでき、選んだのはチーズアイス。イチゴアイスを包んだカマンベールチーズは、備長炭を押し当てて香りを付けています。パイナップル、チェリー、アカシアの蜂蜜をあしらって、美しいアシェットデセール=皿盛りデザートに。アクセントに胡椒が添えられています。

(C) 東龍
(C) 東龍

最後にお茶が供されますが、茶葉を見て5種類の中から選べます。おすすめはジャヌオリジナルブレンドティー。5種類の茶葉がブレンドされており、茎まで使ったサステナブルなお茶です。

ペアリング

左から順番に本文の2杯目からに対応 (C) 東龍
左から順番に本文の2杯目からに対応 (C) 東龍

ペアリングでは「日本酒ペアリング」(4種 6,000円、5種 8,000円)もありますが、特におすすめしたいのが、ワインも日本酒も味わえる「シャンパン、ワインと日本酒おまかせペアリング5種」(12,000円)です。その時のコース内容によって、日々変わるので、毎日訪れても新しいマリアージュを楽しめます。

最初の一杯目は、先にも登場したジャヌ東京のハウスシャンパーニュの「テルモン レゼルヴ ブリュット」。滑らかな舌触りやしっかりとしたミネラル感が和食の酒肴にぴったりです。

「天明 純米 火入れオレンジの天」は福島県にある曙酒造の日本酒。軽快で繊細ながらも、艶やかでまろやかな味わいなので、料理をやさしく包みこんでくれます。

「スリー オーク コントラ・コスタ ライヴ・オーク ジンファンデル 2016」はメインディッシュに最適な赤ワイン。果実味がしっかりとしていて、余韻も素晴らしいです。力強い魚や黒毛和牛にも負けず、見事にマリアージュします。

2024年で一番注目したいホテルグルメのスポット

ジャヌ東京の8つあるレストラン&バーのうち、3つを詳説してきました。

「ジャヌ メルカート」は、アラカルトを注文して、みんなでシェアして食べる楽しみがあります。イタリアワインの充実ぶりも目を見張るところ。「ジャヌ グリル」は、ランチコースでも名物のグリルを用いた料理が味わえ、気軽に美食を体験できます。世界各国のワインが味わえるのも興味深いポイント。「SUMI」では、五感を通して、カウンターガストロノミーを堪能できます。ワインと日本酒を合わせたペアリングも秀逸です。

ジャヌ東京の料飲施設の多さには驚かされますが、ただ数が多いだけではなく、それぞれが個性的であり魅力的。どれも一度は足を運んでみたくなる施設ばかりで、使い勝手もいいので、リピートするゲストも多いといいます。

「ジャヌ東京」は、2024年で一番注目したいホテルグルメのスポットなので、ここで是非とも“最旬の食”を体験してみてください。

※価格は全て税込・サ別

グルメジャーナリスト

1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口で分かりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

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