【相模原市】子供達に人気の公園は伝説の巨人「でいらぼっち」の足跡だった!?
はらぺこライターの旅人間です。
日本各地には昔から伝わる物語や伝説、興味深い地名など色々あります。そこで今回は、関東に多くに残る「巨人伝説」の一つを取り上げてみましょう。
ここは神奈川県相模原市の「鹿沼公園」です。
この付近は、昔…あしが生い茂っていた沼地で「かぬま」といいました。巨人でいらぼっちの足跡が沼になったという言い伝えがあります。
現在では、想像もつきませんが…
この「でいらぼっち」とは、一般的にダイダラボッチと呼ばれている大男。
諸説ありますが大太郎法師が訛り、ダイダラボッチ、ダイダラボウシ、でいらぼっちなど、呼び名は地域によって異なるようです。
そして、その巨人は雲をつくほどの大男は富士山をつくった、運んだ、湖や沼が出来たなど「国造り関わる話」が多く残っています。
相模原市では、「でいらぼっちが富士山を背負ってやって来た」という民話があり、休憩しようと富士山を置いたら根が生えて動かなくなってしまったと…。
大男は両足で踏ん張り引き抜こうとしたが富士山は動かず、地団太を踏んで悔しがり、その時に出来た足跡が「菖蒲沼」と「鹿沼」だという。
その沼は時代の流れと共に姿を消し、JR淵野辺駅の近くに名残を残しています。
「菖蒲沼」は業務スーパー エ スポット淵野辺店の前に石碑、その近くに菖蒲沼龍神を祀る弁天神社があります。「鹿沼」は鹿沼公園となり、石碑と ”でいらぼっちの足跡 ”をイメージした足形の池(白鳥池)があります。
鹿沼公園にある ”でいらぼっちの足跡 ”をイメージした池の周りを歩いてみると…
途中で白鳥「デイラ」「ボッチ」のお墓がありました。
地元の方にお話を聞くと、この池には人気者のコブハクチョウが住んでいたそうですが、高齢のため旅立ってしまたのだとか…。
名前が「デイラ」「ボッチ」=「でいらぼっち」だったんですね。
池には鯉が泳ぎ、亀は甲羅を乾かしている姿が見えます。
カモがヨチヨチと目の前を横切り、子供達の笑い声が聞こえ、散歩を楽しむ人、ベンチでゆっくり過ごす人の姿もチラホラと。
まさに、巨人がもたらした恵みと言った感じでしょうか。駅から徒歩3分ほどで、こんな環境があるのはホント素晴らしいですね。
さて…
伝説の巨人「でいらぼっち」の足跡はパッと見ただけでは分かりにくいので…
Google マップで見ると、このような感じになります。
更にGoogle マップの航空写真で見ると ”足跡の形” がハッキリ分かります。
民話によると、「でいらぼっち」は富士山を背負うほどの大男。実際にあったとされる足跡の沼は、この大きな池の何十倍もの大きさだったのかもしれません。
それが、歩いたように残っていた…。なんだか壮大なロマンを感じます。
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さてさて、公園内を散策していると…
現存数は10両以下という貴重なD52形蒸気機関車が!
機関車と言えば、全国的にはD51(デゴイチ)が有名ですが、このD52という型は日本の蒸気機関車の中では最高の出力を誇ったのだとか。
そして、自動交通公園もあります。
ここには、標識や信号機、踏切などがあります。
実際の道路を想定された子供たちがわかりやすく交通ルールを学ぶことが出来る場所。自転車や足漕ぎゴーカート、豆自動車などを無料で貸し出しされています。
これが子供達に大人気!親としても、このような場所があるのは嬉しいですね。
他にも、遊戯広場、花の広場、水性植物池、あづまや、テニスコート、軟式野球場など幅広い世代で楽しめるようになっています。
本当に素晴らしい公園です。
最後に
今回は、伝説の巨人「でいらぼっち」のゆかりの地を巡る目的で鹿沼公園まで来ましたが、この公園が想像を遙かに超え魅力的でステキした。
以前に ”巨人の気分が味わえる場所” として紹介した「相模原麻溝公園」にも驚かされましたが、相模原市の公園はスケールがちょっと違う。そんな印象です。
とっても良い街。
日本昔話の中で登場する「でいらぼっち」は、本当にいたのか?それは分かりません。ただ、その足跡と伝わる痕跡などは、時代の流れと共に失われていきます。
この鹿沼公園にある「大きな足跡の形をした池」は、伝説を後世に語り継ぐために作られたもの。民話と共に大切に残し続けたいものですね。
鹿沼公園
住所:相模原市中央区鹿沼台2-15-1
電話番号:042-755-9781
公式ホームページ(外部リンク)
地図(外部リンク)