姫路市「ひょう被害」から3か月!屋根の損傷状態をドローンで点検
本日「ひょう被害」を受けた自宅の屋根の状態を、ドローンで点検してもらいました。住宅地内でドローンが飛ぶことは、あまり見られないので点検風景をお伝えしたいと思います。
「ひょう被害」は広範囲だったので被害状況の確認が遅れている
4月17日に突然降った「ひょう」によって、筆者の自宅を含めて多くの住宅が被害を受けました。その件については「姫路の「ひょう」被害で雨樋が破損!車のボンネットも凸凹に・・はじめての「ひょう被害」レポート!」で、お伝えしたとおりです。
ところが被害範囲が広かったことから、被害状況の確認が遅れており3か月経過してしまいました。
現在でも市内には、カーポートの屋根が穴だらけの住宅は多く存在しています。筆者の自宅はカーポートがないため、その被害はなかったのですが車の屋根やボンネットは凸凹になったままです。
また、雨樋には大きな穴がたくさん開き、雨が降ると滝のように水が流れ落ちて、近所迷惑な音を発しているため早く修理したいところです。
屋根に損傷を与えないようにドローンで点検
壁や樋(とい)の被害状況は地上から確認可能ですが、屋根はそうはいきません。
住宅メーカーの技術担当者からは「ハシゴをかけて壁を壊した」ことや「屋根に登って瓦を破損させた」事例が、多くあると聞いていました。
今回は屋根の被害状況を、ドローンを使って調査&点検してもらいました。(一度、高所カメラで撮影しましたが角度に問題があったようで、今回再調査となりました。)
ドローンであればハシゴによるキズや破損、人的ミスで屋根を壊すことはありません。なにより、点検者の身の安全が確保される点は大きいといえるでしょう。
DID地区内のドローン飛行は国土交通省の許可が必要
近年ドローンはさまざまなシーンで活用されていますが、その分、機体認証や許可など制約も厳しくなっています。
- 上空150m以上の飛行
- DID地区(人口集中地区)の上空
- 空港や空港の周辺
- 国の重要な施設での飛行
これらは国土交通省の許可が必要で、勝手に飛行させると航空法違反で罰せられます。また、レベル4と呼ばれる飛行以外は、以下のことを遵守しないといけません。
- 日中の飛行
- 目視内での飛行
- 人や建物から30m以上離れる
今回は「DID地区(人口集中地区)の上空」であることと「建物に30m以内に接近する」条件となるため、国土交通省の許可をとってのフライトとなっています。
このことから、建物の上空をドローンがフライトする風景は、滅多に見られないといってよいでしょう。
上昇するドローン
小型のドローンですが、フライトを間近で見ると意外に迫力を感じます。
今回は電線がある個所を避けて、テイクオフさせたようです。
点検中のドローン
コントローラーでドローンを操作して、ディスプレイで確認しながら被害状況の写真を撮影しています。操縦者の傍には寄れないため、ドローンからの映像を確認することはできませんでした。
ドローンのない時代であれば、ハシゴをかけて作業者が屋根に登り、デジカメで撮影していたことでしょう。故意でなくても、足に力を入れた際に瓦がズレる事故は起きてもおかしくありません。
もしも雨漏りが発生しても、家主にはその原因を知る由はないといってよいでしょう。
そう考えると、ドローンによる屋根の点検は作業者の安全を確保すると同時に、住宅オーナーの安心にもつながります。
技術の進化は災害後の点検などを、安全で効率的に行えるためとても有効と感じました。