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【河内長野市】10年後楽しい河内長野をみんなで考えよう!市民無料ワークショップ、21日も開催されます

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市は消滅可能都市脱却に向けて、勤続10年以内の市職員を集めてブランディング研修を行なったことを以前ご紹介しました。しかし、市職員だけでなく一般市民が参加して、一緒に河内長野市の未来について考える市民ワークショップ(外部リンク)が企画され、8月25日日曜日に1回目が行われました。

同じ内容の市民ワークショップが、9月21日土曜日午前9:30分~12:30の予定で行なわれます。画像の広報かわちながの8月号では2回目の会場が市役所になっていますが、キックス3階の大会議室ABに変更になっています。

というわけで、8月25日の1回目について、どのような内容が行われるのか取材させていただきました。

当日お伺いすると、こちらの資料が用意されていました。

参加者の皆さんです。6つのテーブルに分かれていますが、年齢層や性別、職業などをバラバラにして構成されていました。

最初に、西野修平市長からのあいさつがありました。

西野市長は2015年度に策定した河内長野市第5次総合計画を手に、来年度策定予定の第6次総合計画はもっと簡潔なものにしたいと言われ、今回のワークショップで決まったことも盛り込む可能性があることを示唆しました。

ちなみに第5次総合計画(外部リンク)は誰でも閲覧できます。

このときの参加者は、まだまだ表情が少し固い雰囲気でした。

ワークショップの講師は東京大学先端科学技術研究センターの三村秀和教授です。三村教授は河内長野市上原町出身とのこと。

最初に本題に入る前について、楽しい総合計画にするために大切なのは、手段ではなく意志が大事であり、現在の状況や環境ではなく、目指すべきところを議論するほうが良いと話されました。

三村教授が現在住んでいる八王子市の事例です。八王子にはふたつの日本一があるという事で、河内長野は何が日本一なのかを議論しようという話になりました。

議論の前に、河内長野の現状についての話もありました。これについては、以前取材した市職員向けのブランディング研修でも触れていますが、人口そのものは減少しているものの、子どもとともにファミリー層が河内長野多く引っ越ししてきていることもあり、出生数も含めた子どもの数は増えているというデータを紹介していました。

また河内長野の誇るべき特徴として、犯罪件数や都市公園面積・リサイクル率が、大阪府内で1位や2位と、きわめて高い水準であることを紹介していました。

この後はこれから行うワークショップの内容です。ブレーンストーミングと呼ばれる手法を用います。そしていよいよワークショップの作業開始ですが、いきなり隣に座っている人の似顔絵を描くという意外な指示からスタートしました。

さっそく皆さん作業を開始します。

このように年齢層もバラバラです。手前の若者は唯一10代からの参加で、長野高校の生徒さんとのこと。

描き始めています。それまで堅かった参加者の方々にようやく笑みが浮かんだ瞬間です。

三村教授が各テーブルを回って様子を見ています。三村教授の話では、東大生は猛受験して入学してくるので、最初にカチカチになった頭を柔らかくしてあげることするという話をされていました。この似顔絵を描くというのも、その手法のひとつなんでしょうね。

ワークショップに立ち会っている西野市長と谷ノ上浩久総合政策部理事もにこやかですね。実はおふたりもお互いの似顔絵を描いていたのです。

さて、皆さんの似顔絵をみると、皆さん個性豊かでお上手ですね。

特徴を見事にとらえられています。

ここまでだと、似顔絵を描くワークショップと勘違いしそうです。

ちなみにある方のメモです。参加者には事前に課題があったそうで、河内長野の良いところや10年かけて目指す日本一を考える項目を考えてくるということでした。

すでに似顔絵が書き終わった人から、自己紹介タイム。似顔絵を描くことで緊張をほぐして、テーブルのメンバー同士が自由に意見が言えるようにということだったんですね。

次に、各テーブルでリーダーを選出します。まずA班です。

次にB班です。

そしてC班です。

さらにD班と続きます。

続いてE班です。

最後はF班です。今回のワークショップは私が過去に取材させていただいた方々も多く参加されていました。

自己紹介の間に各班ごとに似顔絵が壁に貼られていました。

次に河内長野の良いところを、各自付箋紙に書いていきます。私個人の意見としては、「上品な人が多い町」という印象です。

どこのグループも皆さん真剣に筆を動かしています。

私も皆さんの書き込んでいる付箋紙を眺めながら、「確かに」と思うことや「なるほど」と思うことが多々ありました。

ものすごく多くの意見が書かれています。三村教授によると質よりも量が大事なのでどんなことでも書くようにと指示がありました。

そしてそれぞれの付箋紙で書いた内容の似たもの同士をひとつのエリアにまとめていきます。

ある程度近い意見をまとめると、このようにグループ化していきます。

そのあとグループ内の皆さんで議論を重ねていき、最終的なグループの総意として河内長野の良いところが発表されました。

次に、本題として河内長野日本一セッションが始まります。10年後に河内長野が日本一を目指す内容をみんなで考えていこうというもので、ここで決まった内容が市民の意見として第6次総合計画で盛り込まれる可能性があるということです。

私が知っている河内長野の日本一は国産爪楊枝(つまようじ)の生産と全国自治体行政サービス改革度ランキング全国1位(外部リンク)があります。少し前だと日本一の鳥の巣コレクターさんが河内長野に住んでおられ、集められた鳥の巣が大阪市立自然史博物館に寄贈されているというのがありました。

ここからがワークショップの本番です。河内長野が目指す日本一をそれぞれ考えますが、最低10以上と数で勝負する必要があります。余談ですが、私個人の河内長野日本一は「よそ者に優しい町」です。

さて、皆さんが書き始めました。

すでに河内長野の良いところということで、付箋紙に多く書き込む練習をしていますので、日本一の書き込みも対応が早いです。

具体的な意見を書いた付箋を撮影しました。

単語で書いている方もいますね。

それぞれの付箋紙の意見を貼り付けていきます。

先ほどの「良いところ」同様に、頷けるところやなるほどと思う意見が多くあります。

意見が集まれば、先ほどと同じようにグループにまとめて建設的な議論を行い、グループごとの意見を集約します。

真剣な議論が始まりました。

それぞれが建設的に意見を述べあいます。

少し高いところから全体の様子を撮影しました。

この中から10年後の目指すべき日本一が決められていくわけです。

このように付箋を集めて議論をしています。

付箋紙の周りに、コメントが書かれて意見が集約されていきます。

三村教授も巡回しながら議論を聴いていきます。

そして政策実現のために、10年でしたいこと「スローガン」として、目指す日本一を発表します。

それぞれのグループにノートパソコンが配布され、そこに入力していきます。さすがはIT化の進んでいる河内長野らしいですね。

このように具体的に記入していきます。

入力が終わったところで、各班の日本一が発表されます。A班は「日本一徒歩圏で生活できる街河内長野」を掲げました。公共交通派である私も頷ける内容です。

B班の意見です。「中世に出会える日本一の河内長野」やはり楠木正成の存在は外せませんね。

C班です。ハートマークが付加されています。「日本一安心安全恋しくて住みたくなるまち河内長野」個人的に上品な人が多く、よそ者に優しい町という印象があるので、これも頷けます。

D班は「日本一給食のカレーがおいしい河内長野」です。「カレー」ではなく、「給食のカレー」というのがポイントで、農家の問題や地産地消のコストダウンなどが書かれています。

E班は、「日本一あったかいITDXが進む河内長野」です。ITDXはすでに進んでいますが、そこに「あったかい」が入っているのがポイントのようです。

最後はF班です。「日本一おせっかいな人が多い街河内長野」を提言しました。吹き出しなどもついていますね。

ところが、最後にこのようなオチで締めくくられました。

ということで、6つのグループの意見がまとまりました。

ここで投票です。自分のグループ以外のグループを選びます。

付箋紙で書かれた投票結果をその場で集計します。

このように集まっていました。

そして選ばれたのはD班でした。「日本一給食のカレーがおいしい河内長野」です。

最後に谷ノ上理事からの講評です。

谷ノ上理事は、班ごとに見事に視点の違う意見が集まったことを驚いておられました。そしてここでまとまった日本一を目指す河内長野の意見は、第6次総合計画策定のために市民からの重要な意見として持ち帰ることを約束しました。

こうして市民ワークショップは無事に終わりました。同じ内容で9月21日に行われる予定で、会場はキックス3階の大会議室ABです。まだ定員に余裕があるそうなので、まだ参加していない方はぜひ参加してみてはいかがでしょう。間違いなく、楽しい時間でした。

河内長野市民交流センター・キックス(市民ワークショップ)(外部リンク)

住所:大阪府河内長野市昭栄町7-1

日時:2024年9月21日 土曜日 9:30~12:30

TEL:0721-53-1111(政策企画課企画経営係)

アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 市民交流センターバス停下車すぐ

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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