ラーメン登竜門2024優勝!味噌ソムリエが作る博多の味噌ラーメンは、日本の食文化の魅力を伝える一杯。
ラーメン登竜門2024優勝
福岡県春日市にお店を構える「博多文福」。福岡では珍しい味噌ラーメンをメインとするお店。2021年12月に開業したお店は、味噌ソムリエが作る味噌ラーメンとして人気を博し、そして2024年2月に行われた〈新横浜ラーメン博物館30周年企画〉のラーメンコンテスト、「佐野実メモリアル ラーメン登龍門2024」で見事優勝。2024年8月1日から1年間、新横浜ラーメン博物館でも出店し、名実ともに更なる人気が加速しているお店といっていいでしょう。
春日市の県道505号線、なぎの木通りの通り沿いにあるお店は、古民家を改装しているとのこと。暗いグレーの壁面に描かれた大きなお店の文字とロゴは目印となります。店前には広めの駐車場があるので車で行っても安心。お一人様からご家族連れまで幅広い年齢層のお客さんが訪れるようです。
店内は木目調の重厚なカウンター席に、奥にはテーブル席も。ログハウスのような雰囲気は木の温もりで落ち着きますね。そして気になるのがカウンター上に置かれた丼のデザイン、これが印象に残ります。味噌というジャンルもですが、お店の造りの端々にもオリジナルなこだわりが散りばめられています。
こちらのお店の店主さん、元々は長年「一風堂」に勤められ、ニューヨークやシドニー、ロンドンなどの海外立ち上げにも関わったそう。入口の暖簾に描かれた世界地図にはその足跡が描かれています。
「一風堂」といえば豚骨ですが、古くから日本人に根付いている食文化のひとつ、味噌をチョイスし、地元に愛されるご当地味噌ラーメンを目指すという志のもと味噌ソムリエも取得し、福岡のラーメン界で新たな世界を切り開いています。
味噌ラーメン
メインメニューの味噌ラーメンをいただきました。まず、着丼時に目に入るのが丼のデザイン。味噌なのかタレなのか、あるいは背脂か、ふりかけられているのかと思いきや、これは模様なんですね。なんという斬新なデザイン。このラーメンのシルエットがすごく印象に残ります。良き味噌の色合いのスープに、キクラゲや太メンマ、そして青ネギにチャーシュー、さらにカリッとガーリックオイルで揚げた高野豆腐がアクセントになります。
味噌ソムリエがチョイスした、九州や信州、さらに北海道などの厳選された味噌5種類をブレンドし、風味を生かすため火入れしない生味噌を使用。ベースには豚骨や鶏ガラに和だしをブレンドし、食べ進めるごとに深みある味わいを感じることができます。さっぱりと優しくいただける味噌ラーメン。
麺は自家製麺で、太麺か細麺を選ぶことができます。太麺は平打ちの計上で、ツルっとした食感にしっかりとコシもあり、福岡県産の小麦を使用した味わいも最高です。個人的には太麺が好きですが、味噌ながらにあっさりしているので、細麺も合いそうです。
一枚が大きなチャーシューは厚みもあり食べ応え抜群。脂感は少なく、歯応え良くタレの味わいも良く美味しい。
チャーシューたぬき丼
サイドメニューは焼売が人気なのだとか。その焼売とかしわ飯のセットも気になりますが、あまり福岡では見かけない〈たぬき丼〉をセットでいただきました。
刻みチャーシューに天かす、そしおてネギをトッピングしてタレをたっぷりかけたチャーシューたぬき丼。チャーシューの旨味と天かすのサクッとしたアクセント、タレの旨味も相まって、これまた絶品です。
あっさりと優しく、味噌や出汁の旨味あふれる一杯は、もちろんスープまで完食。そして丼のデザインの全貌が。このデザインはほんと斬新でインパクトあり、一度見ると忘れないですね。
店主さんの、博多で味噌ラーメンを作る思いが綴られています。海外でも多く携わり、その中で見出した日本の食文化の魅力。やはり味噌というのは日本人からは切っても切れない縁で、まさに日本が誇る美味しい食材のひとつですよね。
お店の入口には大きな提灯が飾られ、佐賀の「秀ちゃんラーメン」より贈られたもののようです。以前から関わる人脈が深いのも、店主さんの魅力でしょうね。現在はこの春日本店と新横浜ラーメン博物館でも営業しています。福岡にはじまるご当地味噌ラーメンとして、日本の中心に展開したわけですから、次回はいよいよ、日本の食文化でもある味噌を、世界に展開するのは近いのかもしれません。
博多 文福
住所:福岡県春日市須玖北9丁目62
営業時間:平日 11時00分~16時00分
土日祝 11時00分~16時00分
18時00分~20時30分
※営業時間は変わることがあります
定休日:水曜日 他不定休
駐車場:有