3月限定品には意外な食材が!「木村屋總本店」さんの桜餅でお馴染みの食材を合わせたもっちり桜餡が新しい
季節限定の美味しさというものは、身近であればあるほどついつい後回しになってしまうことがあり、後々後悔…なんてこともしばしば。悲しいかな、人間の胃袋とお財布には個人差はあれど限度がございますから。
私は和菓子が大好きなのですが、ジャンルを問わず和菓子と関係が深そうなものを見つけるとついつい手に取ってみたくなる性分。お取り寄せやデパ地下でも目にしたことがあるでしょうか、「木村屋總本店」さんのちょっと小柄な酒種あんぱんを。
実はちょっと意外な食材を使用した3月いっぱいの販売を予定とされている「酒種 桜づつみ」をご紹介。
ピンク色の桜餡は、ただの桜餡ではございません。なんと、関西風の桜餅でもお馴染みの道明寺粉が配合されているのです!白餡をほんのり紅色に染め上げ、桜の葉を細かく刻んだものと道明寺粉を独自のバランスで配合なさった、ちょっともちもちとした桜餡です。
定番のあんぱんよりも幾分しっとりとしたパン生地と非常に口馴染みが良く、お食事としてのパンよりもお菓子としてのパンのような位置づけになるような気がします。
酒種の栄養素はお米、道明寺粉も糯米ということもあり、根底にある旨味や甘味の親和性が高いので、奇抜になりすぎない大胆な発想として受け入れられるのかもしれませんね。馴染み深い組み合わせを新しい形で楽しめる、桜の芳香が際立つ新作でした。
そうそう。明治天皇陛下に献上されたという定番の「酒種 桜」も欠かせませんね。通年販売されており、八重桜の塩漬けがこしあんの甘味をぎゅっと引き締めてくれる、親しみやすさと気品を兼ね備えた銘品です。
「あら?銀座にも木村家さんがあるけど、それとは別なの?」と思った方。そうなんです、実は銀座三越の目の前にある木村家さんと木村屋總本店さんは、もとは同じとはいえ現在は別の営業形態。ですが、銀座の木村家さんで販売されている酒種あんぱんを木村屋總本店として販売しているなど、そのあたりはちょっと複雑なのです。
美味しいものには紆余曲折の歴史あり、とでも言いましょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
柳谷ナオ
<銀座木村屋總本店・日本橋三越本店>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区日本橋室町1-4-1 地下1階
03-3274-8562
10時~19時30分