人生に影響しているメッセージとは?セルフチェックとその対処法を心療内科医が解説
私たちは、生まれ育った環境に影響を受けます。
特に家族など周囲の人たちから言われたこと(メッセージ)によって、人生が影響されます。
この人生に影響を与えているメッセージの一つに、「~してはいけない」といったメッセージがあります。
今回は、これらのメッセージがあなたの思考や行動のパターンに影響しているかどうかをセルフチェックしてみましょう!
メッセージから悪い影響を受けている場合には、その対処法についても実践してみましょう!
思考や行動のパターンをチェックしましょう!
次の24項目について、自分の思考や行動のパターンに当てはまるかどうかをチェックしてみましょう!
- 「死んでしまいたい・消えてしまいたい」と考える
- 「自分は愛されていない」、「自分には価値がない」と感じる
- 自分に自信を持てない
- 異性に対して対抗心を持つ
- 自分を犠牲にしてまで、周りの人を優先する
- 人に甘えることができない
- 自分で決めることができない
- 親に依存してしまう
- 受験で失敗する
- 仕事で昇進することができない
- 自主的に行動することができない
- いろんなことにチャレンジすることできない
- 言いたいことが言えない
- 何事にも消極的になる
- 孤立してしまう
- 居場所がないと感じる
- 人と親密な関係を結ぶことが難しいため、友達ができにくい
- 恋人ができても別れてしまう
- 病気になる
- よく体調不良となる
- 自分で考えることができなくなり、人の意見に流されやすい
- 冷静に判断することができない
- 感情を表に出さないで我慢してしまう
- 無表情になる
あなたの人生に影響を与えているメッセージの原因に気づきましょう!
先ほどのチェックリストで、当てはまった項目があれば、あなたに影響を与えているメッセージがわかります。
また、その原因の例を示しますので、そのメッセージの原因を自己分析してみましょう!
1や2が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:自分は存在してはいけない
【原因の例】
- 虐待を受けた、いじめられた
- 「あなたが居なかったら、離婚していたのに」と親から言われた
3や4が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:自分らしくあってはいけない、(女性の場合は)女であってはいけない、(男性の場合は)男であってはいけない
【原因の例】
- (妹や弟がいる場合)自分より妹や弟の方が、かわいがられていると感じていた
- 女性(男性)なのに「本当は男の子(女の子)がほしかった」と親から言われた
5や6が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:子どもであってはいけない
【原因の例】
- 「もうお姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだから、しっかりしなさい」と言われた
- (妹や弟がいる場合)小さい頃から妹や弟の面倒をみていた
7や8が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:成長してはいけない
【原因の例】
- 自分ができることでも親がやってくれた
- 外出する時には親と一緒に行動していた
9や10が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:成功してはいけない
【原因の例】
- 「大事なところで、いつも失敗してるね」と言われた
- いつも親に負けていたゲームで自分が勝ったら、親がゲームをしてくれなくなった
11や12が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:何もしてはいけない
【原因の例】
- 行動を制限させられた
- 「危ないからダメ!」と注意された
13や14が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:重要な人物になってはいけない
【原因の例】
- 自分の意見を言うと「だまっていなさい」と言われた
- ちょっとした間違いをバカにされた
15や16が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:みんなの仲間入りをしてはいけない
【原因の例】
- 「そんな人たちとつきあうのはやめなさい!」と交友関係を制限された
- 部活をやめるように言われた
17や18が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:親しくしてはいけない
【原因の例】
- 両親の中が悪かった、離婚した
- 「忙しいから、まとわりつかないで」と言われた
19や20が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:健康であってはいけない
【原因の例】
- 普段はかまってもらえないのに、病気になると心配してもらえた
- 体調が悪い時は、そばに居てもらえた
21や22が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:考えてはいけない
【原因の例】
- 何をするにしても親に指示された
- 自分の意見を伝えても、聞いてもらえず、親の意見を押し付けられた
23や24が当てはまった人に影響を与えているメッセージ:感じてはいけない
【原因の例】
- 「そんなことで怒らないの!」と注意された
- 泣いていても無視された
自分自身に対して「~してもいい」と許可を与えてみましょう!
これらの人生に影響を与えているメッセージの中で、あなたに当てはまるものは、いくつありましたか?
人によっては、いくつも当てはまる場合があります。
小さい頃のあなたは、周囲に人からのこれらのメッセージを受け取ってしまうのは、無理もありません。
もし、これらのメッセージがあなたの人生に悪い影響を与えているのであれば、自分自身に対して次のように「~してもいい」と許可を与えてみましょう!
「自分は存在してはいけない」が当てはまった人
→ 自分は存在していい
「自分らしく(女・男で)あってはいけない」が当てはまった人
→ 自分らしく(女・男で)あっていい
「子どもであってはいけない」が当てはまった人
→ 子どもであっていい
「成長してはいけない」が当てはまった人
→ 成長していい
「成功してはいけない」が当てはまった人
→ 成功していい
「何もしてはいけない」が当てはまった人
→ 何をしてもいい
「重要な人物になってはいけない」が当てはまった人
→ 重要な人物になっていい
「みんなの仲間入りをしてはいけない」が当てはまった人
→ みんなの仲間入りをしていい
「親しくしてはいけない」が当てはまった人
→ 親しくしていい
「健康であってはいけない」が当てはまった人
→ 健康であっていい
「考えてはいけない」が当てはまった人
→ 考えていい
「感じてはいけない」が当てはまった人
→ 感じていい
まとめ
小さい頃に受け取った周囲の人たちからのメッセージは、私たちの人生に影響を与えます。どのようなことが原因で、そのメッセージを受け取るようになったのかを分析してみましょう!
もし、そのメッセージが自分の人生に悪い影響を与えているようであれば、自分自身に対して許可を与えてみましょう!
これらのメッセージについて分析することができなかったり、自分自身に対して許可を与えることができなかったりする場合には、交流分析(対人関係を分析することで自分の性格傾向を理解できるようになり、対人関係を改善する方法を見つけることができるようになる心理療法)を専門にしているカウンセラーの支援を受けるようにしてください。
今回は、交流分析の禁止令(外部リンク)について解説しました。
交流分析にご興味がある方は、私のブログのエゴグラム(外部リンク)、ストローク(外部リンク)、ドライバー(外部リンク)に関する記事も読んでみてください。
これらの情報がお役に立つことができれば幸いです。