【交野市】私市駅から「券売機」が消えたワケ
京阪交野線の終着駅である私市駅では1月26日から、乗車券を購入する券売機が廃止されました。一体、なぜなのでしょうか。
私市駅の自動改札機を抜け、右側に折れると、1月26日で券売機での乗車券販売を停止したことを知らせるポスターが貼られているのを目にしました。
券売機の代わりに設置してあるのは、ICカード乗車券のチャージ機です。従来、乗車券を購入してこの駅から乗車していた人は、今後このチャージ機で発行した「乗車駅証明書」を自動改札機に通して電車に乗り、降りた駅の乗り越し精算機で運賃を精算することになりました。
なぜ、券売機が廃止されるのか。理由は紙の乗車券の利用が減ったためですが、それを後押ししたのはコロナ禍だったそうです。京阪電鉄の広報担当者は、「新型コロナウイルス感染症の感染が拡大して以降、非接触で改札を通れるICOCAやPiTaPaなどのICカード乗車券を利用するお客様の割合が90%以上に増えました。以前もICカードの利用割合は多かったのですが、コロナ禍がさらに促進したと考えています」と語ります。
「券売機で乗車券をお求めになるお客様が大きく減っている現状を踏まえて、駅ごとのご利用状況を勘案した結果、廃止しました」と広報担当者。私市駅の他、橋本駅など6駅でも券売機を廃止したそうです。
振り返ってみれば、筆者もICカードで鉄道やバスを利用するようになって久しく、紙の乗車券を手にするのは、新幹線や特急列車を利用する時くらいになりました。実際、ICカードはわざわざお金を出して切符を買わなくて済むので便利です。京阪電鉄に限らず、鉄道業界で紙の乗車券レス化は今後も進むことでしょう。