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”コトバ”でカクテルを選ぶサントリーの新感覚BAR 「あぁ、恋だったんだ」はどんなお酒?

コティマムフリー記者(元テレビ局芸能記者)
後輩が優秀過ぎて辛い―オールドファッションド(筆者撮影)

 うれしいことがあったり、仕事で疲れていたり、失恋したり……。それぞれの場面で、お酒を飲みたくなる時もありますよね。そんな時に、”自分の気持ち”に寄り添ったカクテルが出されたら、ちょっと幸せな気分になりませんか。

あぁ、恋だったんだ/筆者撮影
あぁ、恋だったんだ/筆者撮影

 片思いの恋に破れる。恋人と別れる。そんな気持ちを「あぁ、恋だったんだ」と振り返った時、その言葉にぴったりなカクテルが出てきたら、元気な気持ちになれるかもしれません。

自分の気持ちを表す”コトバ”から、その”コトバ”のイメージに合うカクテルを提供してくれる新感覚バーが、きょう7月27日に東京・渋谷区のSHIBUYA CAST.で期間限定オープンしました。その名も、「『BAR グラスとコトバ』presented by SUNTORY」。酒類飲料メーカー・サントリー株式会社による企画で、8月4日まで開催されます。

BAR グラスとコトバ/筆者撮影
BAR グラスとコトバ/筆者撮影

 普段から取材や執筆で”言葉”を扱う者として、「言葉とお酒を結び付けた企画」はとっても興味深いイベントです。今回は、執筆記事1万本以上、取材経験5000回以上の元テレビ局芸能記者で現・フリー記者のコティマムが、サントリー『BAR グラスとコトバ』の趣旨や言葉選びについて、お話を伺ってきました。(構成・文=コティマム)

100種類の”コトバ”から選ぶぴったりな1杯

BAR グラスとコトバの入り口/筆者撮影
BAR グラスとコトバの入り口/筆者撮影

『BAR グラスとコトバ』は、グラスルーム、バールーム、カクテル コリドー、ボトルルームの4エリアからなる、奥深いお酒の世界を楽しむことができるバーです。入り口を入ってすぐのグラスルームには、さまざまな気持ちを表す100種類の”コトバ”のコースターと共に、多種多様なグラスが壁一面に並びます。

グラスと100種類の”コトバ”が並ぶグラスルーム/筆者撮影
グラスと100種類の”コトバ”が並ぶグラスルーム/筆者撮影

 黒を基調にした壁面にズラッと並ぶコースターとグラスは圧巻! 白い照明で照らされた空間は幻想的。鏡に映るグラスたちは迫力があります。

グラスルーム/筆者撮影
グラスルーム/筆者撮影

 展示されているグラスとコースターを見てみると、さまざまなシチュエーションを思い描く言葉たちが書かれています。例えば、ノッている気分を表す「今週の俺、なんかいいぞ」。

今週の俺、なんかいいぞ/筆者撮影
今週の俺、なんかいいぞ/筆者撮影

「あの夜を忘れたい」は、一体何があったのか心配してしまいます。また、地元の親を懐かしむ「父さん、元気にしてますか?」や、熱い野望をつづった「いつかはタワマン」などなど。

あの夜を忘れたい/筆者撮影
あの夜を忘れたい/筆者撮影

父さん、元気にしてますか?/筆者撮影
父さん、元気にしてますか?/筆者撮影

いつかはタワマン/筆者撮影
いつかはタワマン/筆者撮影

 グラスルームの中から選んだ”コトバ”のコースターを持って、次はバールームへ。全12席のカウンター越しには、ずらりとボトルが並びます。バーテンダーにコースターを渡すと、その”コトバ”に合うカクテルが差し出されます。

バールーム/筆者撮影
バールーム/筆者撮影

 例えば、冒頭の「あぁ、恋だったんだ」は、『ジャパニーズクラフトリキュール奏』を使った”奏<桜>フィズ”。ほんのりと淡いピンク色が美しく、色味と味からも”コトバ”が含む甘酸っぱい雰囲気を表しています。

”奏<桜>フィズ”/筆者撮影
”奏<桜>フィズ”/筆者撮影

 それにしても、なぜ、”コトバ”とカクテルを結びつけたのでしょうか。サントリー・宣伝部の菊池友里さんと藤原菜野さんにお話を伺いました。

バー文化を未来に メニューではなく”気持ちを表すコトバ”

カクテル コリドーエリア/筆者撮影
カクテル コリドーエリア/筆者撮影

 企画の背景には、”若者のバー離れ”があったといいます。「コロナ禍もあり、若い方を中心になかなかバーに行く機会がない。行きたくても、(慣れていないので)扉を開けることができない」と語る菊池さん。

 サントリーが、創業時から「日本の洋酒文化」の発信を続けて来たことや、創業者の鳥井信治郎氏が「お酒という”モノ”だけでなく、”生活文化”を提案すること」に重きを置いていたことから、「バー文化を未来につなぐ」という目的で企画が生まれたといいます。

「初めてバーに行っても、何を頼んでいいかわからない。メニューに詳しくないので頼めない。実はカクテルは、『ものすごく気持ちに寄り添ってくれて、バーテンダーがひとりひとりの為に作ってくれるもの』ということが伝わっていません。『魅力を伝えたい』という思いから、メニューも堅苦しくないように、”気持ちを表すコトバ”からカクテルを選ぶ企画を思いつきました」

ボトルルーム/筆者撮影
ボトルルーム/筆者撮影

 また藤原さんも、「実際に『頼みたいな』と思ってもハードルが高く感じる方もいらっしゃいます」と語り、「メニューを出されてカクテルを選ぶのではなく、気持ちを表す”コトバ”から選ぶことで、自分の気持ちに合ったカクテルや、普段は頼まないようなカクテルが出てくるのも楽しいですよね」と説明してくれました。

 100種類の”コトバ”は、カクテルに使われている洋酒の歴史やストーリー、色味や名前、”カクテル言葉”などの要素から考えられています。カクテルやお酒の知識に詳しいバーテンダーやコピーライターも企画に参加し、さまざまな気持ちを表す”コトバ”が誕生しました。

 次回の記事では、筆者が実際に選んだ”コトバ”のコースターや、選んだ”コトバ”に結びついたカクテル、そのカクテルが表す意味などを、バーテンダーの解説と共にご紹介します。みなさんは、どの”コトバ”を選びますか?

グラスルームの”コトバ”たち/筆者撮影
グラスルームの”コトバ”たち/筆者撮影

 言葉に関する記事は、「團十郎さんが語った「あの日の空」は唐紅?それとも大禍時?―6月は空が赤い季節」もご覧ください。美しい色の表現について書いています。スマホからご覧の方は、プロフィールからフォローしていただくと最新記事の見逃しがなくおすすめです。リアクションボタンもプッシュしていただけると、励みになります!今後も記者目線で、「ちょ~っとだけタメになる(?)」言葉解説をつづっていきます。

※今回の記事は、サントリーさまに掲載の許可をいただいた上で公開しています。取材時にカクテルの試飲をしています。本記事制作にあたって はガイドラインに基づき公平中立に制作しています。

※『BAR グラスとコトバ』はノンアルコールカクテルもありますが、未成年は入室できません。

フリー記者(元テレビ局芸能記者)

元テレビ局芸能記者で、現・フリーランス記者。現在は歌舞伎や舞台、企業・経営者を取材中。記者目線ならではの“言葉のお話”や、個人的に取材したおもしろ情報を発信していきます♪執筆記事1万本以上。取材は5000回以上。現在は『ENCOUNT』、小学館『DIME WELLBEING』、舞台評、出版社書籍要約、企業HP制作など多岐に渡り執筆中。過去媒体にテレ朝ニュース、キャリコネニュース、音楽雑誌『bounce』etc.

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