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バラの花言葉は本数で意味が違う―1本は一目ぼれ、999本は?感謝は何本?花キューピットに聞いて来た!

コティマムフリー記者(元テレビ局芸能記者)
本数で意味が変わるバラの花/筆者撮影

 きょう11月17日は第3日曜日。実は11月の第3日曜日は『家族の日』です。また、11月はオレンジリボン月間(幼児虐待防止)や、こども家庭庁の「秋のこどもまんなか月間」でもあります。11月をきっかけに家族について考え、大切な人をねぎらったり、感謝を伝えてみたりするのもいいかもしれません。

 感謝を伝える際に色を添えてくれるのがお花。お花には花言葉がありますよね。「感謝」の意味を持つ花束を家族や大切な人に贈ってみると、より一層気持ちが伝わります。ブーケなどプレゼントなどで贈られる花の代表格に『バラ』がありますが、『バラ』全体の花言葉は「愛」です。さらにピンクバラ(ピンク色のバラ)は「感謝」を表します。感謝を伝えたい時のプレゼントとして使えるお花です。でも実はこの『バラ』、本数によって花言葉が変わるのをご存知ですか?

 今回は、元テレビ局芸能記者で現・フリー記者のコティマムが、一般社団法人JFTDが運営する『JFTD学園日本フラワーカレッジ』のフラワーデザイン講師・大喜多映美さんと、JFTDのグループ会社でフラワーギフト専門ECサイトを運営する花キューピット株式会社の広報担当・三木有子さんに、『バラの花言葉』について教わりました。(取材・文=コティマム)

“気持ちを届ける”を大切にする花キューピット 新卒社員が初任給で花束を贈るサービスも

日本フラワー会館(一般社団法人JFTD:JFTD学園日本フラワーカレッジ)/筆者撮影
日本フラワー会館(一般社団法人JFTD:JFTD学園日本フラワーカレッジ)/筆者撮影

 一般社団法人JFTDは、日本国内で生花の通信配達を目的として設立された法人です。1953年に任意団体として始まり、1984年には生花通信配達システムを『花キューピット』と名づけました。全国にある加盟店からどこへでもお花をお届けできる上、届けたい相手の居住エリアの最寄り加盟店から配送するため、輸送にかかるCO2も削減できます。1991年には花き業界の未来を担うフローリストの後継者育成を目指し、『JFTD学園日本フラワーカレッジ』を開校。2021年に創立30周年を迎え、現在までに約1600人が卒業しています。

 今回筆者は、『JFTD学園日本フラワーカレッジ』の授業を見学。教室では約40人の学生さんが、バラや西洋ウメモドキなどを使用した冬の季節に映えるフラワーアレンジメントを制作中でした。

JFTD学園日本フラワーカレッジで学ぶ学生さんたち/筆者撮影
JFTD学園日本フラワーカレッジで学ぶ学生さんたち/筆者撮影

――ちょうど授業でバラの花を使用されていましたが、バラには「愛」という花言葉があり、ピンクバラは「感謝」を表すとお聞きしました。花キューピットさんではお花を使って「感謝」を伝える取り組みもされていますね。

花キューピット株式会社広報担当・三木有子さん(以下、三木)「そうですね。『初任給で花束を。8000日分の感謝を両親へ』というサービスを、24年の7月1日から始めました。企業さま向けのサービスになりますが、新入社員の初任給の機会に、会社が新入社員と一緒にお金を出し合って家族や大切な人へ花を贈るものです」

『初任給で花束を』のブーケ/写真提供:花キューピット株式会社
『初任給で花束を』のブーケ/写真提供:花キューピット株式会社

――初めてのお給料で花束を買って感謝を伝えるのですね。

三木「今年利用した企業さまからもとても評判が良く、すでに次年度に向けてご相談している企業さまもございます。サービス内容をお伝えすると即決いただける企業さまも多いです」

――花束にはバラも入れるのですか?

三木「そうですね。ピンクのバラが『感謝』という意味を持っているので、花の種類や色などの相談を受けることもあります。『花束全体をピンク系にする+バラは必ず入れてほしい』というように、使いたい花や色の指定を受けることもあれば、家族のことを思い浮かべて、家族の方が好きなお花や色合いを指定してくださる方もいらっしゃいました。

本当は、新卒社員が在籍する企業の社長さまや人事担当の方が、入社までのお礼や『これからは会社で社会人として育成していきます』という気持ちを、1軒1軒ご家族のもとへお伝えに行きたい気持ちを持っていると思いますが、なかなかそういうわけにもいきませんので、花キューピットの花屋さんが代わってお花に気持ちをのせて届けます。

花キューピットは『心に花を添えて贈り、感動を生み出す』をブランドコンセプトにしているので、『初任給で花束を』はまさにそのコンセプトを表しています」

実際に贈られた『初任給で花束を』の花束/写真提供:花キューピット株式会社
実際に贈られた『初任給で花束を』の花束/写真提供:花キューピット株式会社

――ご家族に贈るお花には何かメッセージなども添えられるのですか?

三木「生まれてから大学を卒業するまでがだいたい8000日です。贈り主の生年月日を教えていただいたら、大学卒業までの日数を出して、『8●●●日の感謝をこめて』と正確な数字を入れたカードを添えます。他にもオリジナルメッセージを添えて渡すこともできます」

生まれてから大学を卒業するまでの日数がカードに入る/写真提供:花キューピット株式会社
生まれてから大学を卒業するまでの日数がカードに入る/写真提供:花キューピット株式会社

バラ12本と108本はどんな時に使う?友達に贈る時は13本がオススメ

――『初任給で花束を』では「感謝」の意味を持つピンクのバラを入れることがあるようですが、バラ全体は「愛」という花言葉なのですよね。

三木「確かに『バラ』全体としては『愛』なのですが、実はバラは本数によって花言葉も違ってくると言われています。1本から999本まで、本数によってさまざまな意味があると言われています

――本数によってそんなに違うのですか!

1本から999本で意味が変わるバラ/筆者撮影
1本から999本で意味が変わるバラ/筆者撮影

三木「そうですね。例を挙げますと、

1本:一目ぼれ、あなたしかいない

2本:この世界はあなたと私だけ

3本:愛しています、告白

4本:死ぬまで気持ちは変わりません

5本:あなたに出会えて心から嬉しいです

6本:お互いに愛し、分かちあっていきましょう

7本:片思い

8本:あなたに感謝しています

9本:いつまでも一緒にいてください・いつもあなたを想っています

10本:あなたは完ぺきな人です

11本:最も愛おしい人

12本:ダズンローズ(私と付き合ってください)

13本:永遠の友情

14本:誇りに思う

18本:誠実

19本:忍耐と期待

30本:縁を信じています

99本:ずっと好きでした

100本:100%の愛

108本:結婚して下さい

365本:あなたが毎日恋しい

999本:何度生まれ変わってもあなたを愛する 

などです」

――本当に、本数によって意味が変わっていますね!!

バラで感謝を伝えたい時は8本を選びましょう!/筆者撮影
バラで感謝を伝えたい時は8本を選びましょう!/筆者撮影

三木「12本のダズンローズと、108本は有名です。それぞれ『私と付き合ってください』『結婚してください』なので、交際申込みやプロポーズに使われます。全体的に愛情表現が多いですが、感謝の言葉としては8本の『あなたに感謝しています』があります」

――9本の『いつもあなたを想っています』や14本の『あなたを誇りに思う』などは、家族に対する感謝としても使えそうです。『永遠の友情』(13本)もあるのですね。これは友達間でも贈ることができそうです。こんなに花言葉が違うなんて、知りませんでした!

三木「ひとつの花にメインの花言葉と思われがちですが、バラは本数によって意味が変わるので、贈る時も本数を選ぶ楽しみがありますよね」

『JFTD学園日本フラワーカレッジ』フラワーデザイン講師・大喜多映美さん:「バラは切り花として1年中流通していて、品種もさまざまです。季節や品種によっていろいろな雰囲気や色があります。気持ちをバラに託して贈ってほしいです」

日本フラワー会館ロビーに飾られているJFTD学園日本フラワーカレッジ講師制作のフラワーアレンジメント/筆者撮影
日本フラワー会館ロビーに飾られているJFTD学園日本フラワーカレッジ講師制作のフラワーアレンジメント/筆者撮影

 普段、形や色味などで何気なく買っている花束も、花言葉の意味を知って贈ってみると、さらに気持ちが伝わるかもしれません。みなさんもバラを贈る時は本数をチェックしてみてくださいね。一般社団法人JFTDさんと花キューピット株式会社さんには、他のお花の花言葉もお聞きしているので、続編でお伝えします。

 ちなみに、ニュース記事などでは植物の表記は片仮名。『薔薇』ではなく『バラ』と表記します(詳しくはこちら:『檸檬』→『レモン』林檎→『リンゴ』―果物を片仮名にする理由【記者的言葉解説】)。言葉に関する記事については「『子供』と『子ども』どっちで書く?―「こども家庭庁」の推奨は『こども』【記者的言葉解説】」もご覧ください。※スマホからご覧の方は、プロフィールからフォローしていただくと最新記事の見逃しがなくおすすめです。リアクションボタンもプッシュしていただけると、励みになります!今後も記者目線で、「ちょ~っとだけタメになる(?)」言葉解説をつづっていきます。

※今回の記事は、主催者に掲載の許可をいただいた上で公開しています。

フリー記者(元テレビ局芸能記者)

元テレビ局芸能記者で、現・フリーランス記者。歌舞伎や舞台、芸能イベント、企業・経営者を取材中。記者目線ならではの“言葉のお話”や、個人的に取材したおもしろ情報を発信していきます♪執筆記事1万本以上。取材は5200回以上。現在は『ENCOUNT』、小学館『DIME WELLBEING』、舞台評、企業HP制作など多岐に渡り執筆中。過去媒体にテレ朝ニュース、キャリコネニュース、音楽雑誌『bounce』など。24年11月に合同会社パラレルコネクトの設立メンバーに。メディアやインフルエンサーと企業をつなぐサポートもしています!

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