ドジャースに放出された外野手は、移籍先でレギュラーになれるのか
今オフ、マニュエル・マーゴは、トレードで2度移籍した。1度目は、12月中旬にタンパベイ・レイズからロサンゼルス・ドジャースへ。2度目は、今月下旬にドジャースからミネソタ・ツインズへ移った。
ドジャースがマーゴを放出した理由については、こちらで書いた。
◆「ドジャースはグラスナウとセットで獲得した外野手を放出し、内外野を守る選手と再契約へ」
ツインズの外野トリオは、左から右に、マット・ウォルナー、バイロン・バクストン、マット・ケプラーとなりそうだ。現時点におけるマーゴの立場は、第4の外野手だろう。
外野両翼を守るウォルナーとケプラーは、どちらも左打者だ。バクストンとマーゴは、右打席に立つ。昨年、マーゴの出塁率は、対右が.317、対左は.293だった。けれども、その前の2シーズンは、左投手との対戦で出塁率.346と.414を記録している。ちなみに、対右の出塁率は、2021年も2022年も.300未満だ。
また、センターのバクストンは、5ツール・プレーヤーながら、怪我が多い。これまでの9シーズン中、95試合以上に出場したのは、2017年の140試合しかない。昨年は、怪我による欠場のリスクを減らすため、守備には一度もつかず、DHとしてプレーしたが、出場は85試合にとどまった。
マーゴは、外野3ポジションを守ることができる。各ポジションの守備イニングは、昨年だけでなく8シーズンの通算も、センターが一番多い。昨年は、センターが435.1イニング、ライトが299.1イニング、レフトはゼロだった。
終わってみれば、センターのレギュラーはマーゴ、とまではいかなくても、最も多くの試合でセンターを守ったのはマーゴ、ということもあり得る。
一方、昨年と同じく、対左も不調の場合は、第4の外野手の座も安泰ではない。
ツインズには、内外野を守る2人、ウィリー・カストロとオースティン・マーティンがいる。彼らは、スイッチ・ヒッターと右打者だ。どちらも、センターは、ポジションのレパートリーに入っている。DHとして起用されるであろうアレックス・キリロフは、一塁と外野両翼を守る。
マーティンは、まだメジャーデビューしていない。2020年のドラフトでトロント・ブルージェイズから全体5位指名を受け、翌年の夏、ホゼ・ベリオスの交換要員の一人として、ツインズへ移った。昨年は、7月からAAAでプレーし、59試合で6本塁打と16盗塁、出塁率.387を記録した。