監督中心か、選手中心か。伝統の狭間で揺れるジダン監督の分水嶺
レアル・マドリーの雲行きがどうも怪しい。国内リーグでジローナに1−2で敗れると、3日後のチャンピオンズリーグ(CL)でもトッテナム・ホットスパー(スパーズ)に1−3で完敗した。
CLのグループリーグでレアル・マドリーが属するH組は無風区。グループ突破は確実な情勢だが、決勝トーナメントでは苦戦必至だろう。CL3連覇の道のりは厳しいと見る。
何を隠そう、ユベントスに4−1で大勝した昨季の決勝を観戦しながら、あるいはと、疑心暗鬼になっていた。来季も同じやり方で戦うと、危ないのではないか。ぼんやりとだが、現在の姿を想像することができた。
バルセロナはどんな時でも、ほぼ同じスタイルで戦う。基本は4−3−3。0トップで戦ったり、3−4−3で戦ったり、4−2−3−1で戦ったこともあるが、何十年もの間、3FWのスタイルを貫いている。
監督の方針と言うよりクラブの方針だからだ。クラブはそれに則した監督に招く。3FWが貫かれている理由だ。「バルサは伝統的に監督ありきのチーム。対するマドリーは選手ありき。まず選手の個人能力を重視する。監督中心対選手中心。これが両者の関係を示す構図です」とは、現地のベテラン記者の言葉だ。バルサが、現在のレアル・マドリーのような2トップの下に10番タイプの選手を置く、中盤ダイヤモンド型4−4−2で戦うことは、まずあり得ない。
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