年内の活動を終えたなでしこジャパン。日本女子サッカーは2017年、新たなステージへ向かう(3)
静岡県内で行われた日本女子代表候補のトレーニングキャンプでは、7日、地元の静岡学園高校とのトレーニングマッチが行われた。
トレーニングマッチ終了後、および8日の合宿終了後の選手コメント。
年内の活動を終えたなでしこジャパン。日本女子サッカーは2017年、新たなステージへ向かう(1)(2)
【選手コメント(トレーニングマッチ終了後/合宿終了後)】
DF 佐々木繭(ベガルタ仙台レディース/トレーニングマッチ終了後)
ーー今日の試合を振り返っていただけますか?
相手の速さを(頭では)理解できましたけれど、速すぎて一杯いっぱいになってしまい、自分たちのサッカーができませんでした。速さは想定していたんですが、もう少し何かできたのではないかと思います。(6月に親善試合で対戦した)アメリカ(女子代表)とはまた違ったスピードでした。この後は皇后杯がありますが、女子が相手だとあの速さではないと思うので、今日の(静岡学園の)速さに対して準備ができていればしっかり対応できると思いますし、基準を下げずにやりたいと思います。
ーーチームコンセプトの中で手応えを感じた部分はありましたか?
ボランチからサイドバックに(自分のポジションが)替わった時に、ディフェンスラインの上げ下げを意識しましたが、そこ(ラインコントロール)はみんなで声を掛け合いながらできました。ディフェンスラインを細かく上げ下げすることはこのチームで(6月から)取り組んできたことなので、良くなってきたと思います。ただ、ラインを上げ過ぎて裏を取られてしまったり、最終ラインとキーパーとの連携がうまくできずに失点した場面もあったので、そこは反省点です。スピードで抜かれてしまう場面があったので、相手との間合いも考えて、次に活かしたいです。
MF 杉田亜未(伊賀FCくノ一/トレーニングマッチ終了後)
ーー試合を振り返っていただけますか?
男子高校生が相手ということで、スピードがあるということは最初から分かっていたことですし、その中で事前の準備をより速くしていかなければいけないと強く感じました。どうやって(相手からボールを)奪うのか、その間合いも考えていかなければいけないと感じました。
ーー今回の合宿でどのような手応えを感じていますか?
いつも代表は本当にレベルが高くて、周りの選手もうまい選手が多いのですが、その中で自分の良さをもっと出していきたいと感じています。選手同士のプレーは、前から分かっている(他の選手の)特徴もあるんですが、回数を重ねてより分かってきましたし、チームの方向性もあらためて分かりました。
ーー今後、心がけていきたいことはどのようなことですか?
目標は、なでしこジャパンに定着することです。これまで、選ばれなかった時は、これという自分の強みがないなと自分でも感じていましたし、そういう意味では、どれだけ自分の強みを見せられるかということだと思っています。アピールしたいところは、ドリブルで仕掛けてシュートまで行くところや、リズムを変えられるようなアクセントをつけるところです。高倉監督が言っている、個で戦える力を上げていくというのはチームとして目指すところなので、どんなスピードにも対応できるようなフィジカルや、速い判断を身につけていきたいです。
MF 阪口夢穂(日テレ・ベレーザ/合宿終了後)
ーー4日間のキャンプを終えた感想をお願いします。
普段は2部練習をやっていないですし、なかなかチームでは味わえない練習量なので、4日間とは思えないほど、充実したキャンプでした。
ーー新しいメンバーも加わった中での合宿でしたが、いかがでしたか?
普段チームで一緒にやっていない選手たちと一緒にプレーできるので、いろいろなサッカーがあるんだなといつも思わされますし、他のチームの選手とプレーすることで新しい発見があるので、楽しいですね。
ーーキャンプ中のミーティングで、特に印象に残っていることはありますか?
今回は、「(なでしこジャパン)候補」という言葉が強調されていて、まだまだ(正式な)代表じゃないんだぞ、ということを伝えられている気がしましたし、もっと競争してほしい、という(監督の)意図が伝わってきました。U-20のワールドカップも終わって、また来年にはガラッとメンバーが変わると思います。
ーー高倉監督のチームで、以前のチームとの新しい変化はどのように感じていますか?
以前の代表とはまったく違いますね。攻撃のところでは、佐々木監督は割と大きい展開を望んでいらっしゃったのですが、高倉監督からはしっかりつなぐところと大きく展開するところを使い分けることを言われています。攻撃に関しては割と自由に、(プレーを)させてくださる印象がありますね。