スマホ決済は手数料より「ストア向け機能」で優劣が決まる 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.432
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2021/08/21(vol.432)
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《目次》
1.PayPayが決済手数料の有料化とマイストア機能を発表
-----店舗向けマーケティングツールでの競争が激化か
2.スマホ決済は「付加価値サービス」に位置づけるのが勝ちか
------スマホ決済で生き残るのは4キャリアのみ?
3.グーグルがコスパに優れた「Pixel 5a(5G)」を投入
-----エントリーモデルこそ自社開発チップを搭載すべき
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.PayPayが決済手数料の有料化とマイストア機能を発表
-----店舗向けマーケティングツールでの競争が激化か
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PayPayは8月19日に新しい取り組みに関する説明会を開催。これまで無料としてきた中小店舗向けの決済手数料を10月1日以降、有料化すると発表した。月額1980円のPayPayマイストア ライトプランに加入すると決済金額の1.6%、未加入の場合は1.98%となる。
他のコード決済が2~3%、クレジットカードが2.5~3.75%であることを考えると、業界最安値を実現することで、中小店舗に継続利用を訴えかけていくようだ。
今回、業界最大手のPayPayがこのような設定をしてきたことで、競合他社も横並びになってくる可能性もあるだろう。
ただ、PayPayとしては、決済手数料よりもマイストア機能のほうが収益化の柱になると踏んでいるのではないか。
マイストア機能では、加盟店に対して、ユーザーへのコミュニケーション機能を提供する。ストアページを作成でき、ユーザーに対してレビュー機能やクーポンなどのお得情報を発信できる。これまで訪れたことのない未開拓の顧客や、頻繁に訪れる客、ここ最近、店を訪れていない客などを絞って、コミュニケーションできるようになるという。
PayPayが横並びで比較していたのが「メッセージアプリA社」「飲食予約サービスB社」「美容予約サービスC社」であった。おそらく、LINE、食べログ、ホットペッパーあたりではないかと想像する。それぞれ、手数料を5000円から数万円規模に設定しているが、PayPayでは1980円で提供するとしているのだ。
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