三木谷楽天CEO「auローミングが高すぎる」 と恨み節 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.431
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2021/08/14(vol.431)
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《目次》
1.楽天、ネット通販と金融は堅調も携帯電話事業が足を引っ張る
-----KDDIとの「1GB500円」ローミング契約がドツボ
2.イオンがキャリアスマホとイオンモバイルの組み合わせ販売を推進
------キャリアスマホと端末購入補助プログラムの行く末は?
3.IIJmioとイオンモバイルが新料金プランで契約者を増やす
-----MVNOの再編がMVNE事業にも影響
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.楽天、ネット通販と金融は堅調も携帯電話事業が足を引っ張る
-----KDDIとの「1GB500円」ローミング契約がドツボ
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8月11日、楽天グループの決算説明会が開催された。メディアやアナリストの関心は携帯電話事業が中心であった。
金融やネット通販が堅調に成長する中、やはり携帯電話事業が全体の足を引っ張っている。基地局整備などの初期投資が重くのしかかっているのだ。説明会では、三木谷浩史CEOが何度も「ローミング費用が高すぎる」とボヤいていたのが印象的であった。新規契約者を獲得しても、高すぎるローミング費用により、赤字体質から脱却できないでいるのだ。
KDDIへのローミング費用は1GBあたり500円と言われている。
楽天モバイルの料金プランは1GBまでゼロ円で、1~3GBは1078円、3GB~20GBは2178円、20GB以上で3278円という設定だ。
仮にユーザーが楽天モバイルの自前ネットワークではなく、KDDIローミングエリアで5GBを使った場合、ユーザーは楽天モバイルに2178円しか支払わないが、楽天モバイルはKDDIに約2500円、支払う計算となる。
そもそも楽天モバイルとしては、1GB500円という条件を飲んだのが失敗だった。さらに、当初は、ローミングは2GBまでという設定であったが、本格サービス開始時には5GBまで引き上げた。これが結果として、赤字体質を生んでしまった。さらに、本来であれば月額2980円だけの使い放題プランであれば、それでもなんとか500円が残ったが、階段制を導入したことで、利益が出ない設計になってしまった。
1GB500円を設定した当時は、ここまで料金競争が進むとは思ってもみなかったが、1GB500円を見直す条項を盛り込んでおけば、ここまで厳しい状態には追い込まれなかったのではないか。
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