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オンデバイスAIスマホに期待は禁物か 石川温のスマホ業界新聞Vol.585

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2024/10/26(vol.585)

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《目次》

1.来年のスマホはオンデバイスAI処理がさらに進化

—-でも、実際にやれることは期待ハズレ?

2. クアルコムが車載向けプラットフォームで本気を見せた

—-日本の自動車メーカーはケータイ業界の二の舞になるか

3.楽天モバイルが800万回線を突破

----ネットワーク品質維持に必要な「次の周波数」

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.来年のスマホはオンデバイスAI処理がさらに進化

—-でも、実際にやれることは期待ハズレ?

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今年もアメリカ・ハワイ州マウイ島で開催された「Snapdragon Summit」。去年は「オンデバイスAI時代がやってくる」と、とてもワクワクしたイベントであった。今年はすでにオンデバイスAI対応が進み、「Snapdragon 8 Elite」はOryonが搭載され、処理能力が大幅に向上したというのがニュースであった。

そんななか、クアルコムが「オンデバイスAIでこんな便利なことができる」とアピールしてきたのが「会計時、スマホのカメラをレシートにかざすと合計金額に20%のチップを載せ、3人で割り勘にする」というものであった。

会場内は結構、盛り上がったような雰囲気であったが、個人的には「オンデバイスAIの活用はそんなレベルで満足して良いのか」とちょっとガッカリであった。

最近、アメリカのレストランなどで会計しようとすると、すでに15%、20%、25%など、合計額に対してのチップ金額が記載されていたりする。ただ、そんなことをしなくても、なんとなくの20%なんて暗算でできるだろうし、割り勘に関してもザックリとした金額でなんとかなるだろう(割り勘にする際には各人、綺麗な数字にして、余ったのをチップの上乗せするとスムーズ)。

メディア関係者のなかには「アメリカには九九ができない人もいるから無理はない」と受け入れている人もいたが、やっぱり「この程度の使い方でオンデバイスAIを語るのはいかがなものか」という気がしてならない。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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