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頂上人気を生む理由になったが、隠れた不安も。誰も書かなかったタワマンのエレベーター裏事情

櫻井幸雄住宅評論家
地上40階建て、50階建てが増えたタワマンはエレベーターなしで生活できない……。(写真:イメージマート)

 タワマンと呼ばれること多くなった超高層マンションにとって、エレベーターは生活してゆく上で不可欠な設備。地上40階とか50階にもなる建物にとっての大動脈といえる。

 極めて重要な設備なのだが、じつは誤解されていること、知られていないことが多い。たとえば、エレベーターに乗ったとき、上層階に住んでいる人は鼻高々で、最下層の住人は恥ずかしくて顔を上げられない。そんな状況が想像されがちなのだが、果たして本当なのだろうか。

 実際に40階以上の超高層マンションに住み、エレベーターを利用していた経験から申し上げると、それは半分正解。つまり、半分は誤解である。

 また、超高層マンションのエレベーターには、今後懸念される重大な問題もある。

 超高層マンション・エレベーターの知られざる事情を解説したい。

「20階!ええなあ」と言われたことも……

 エレベーターに乗り込み、高層フロアのボタンを押した(そのときは20階だった)瞬間に、「20階!ええなあ」と言われたことが生涯で一度だけある。

 しかし、それはマンションでのできごとではなかった。

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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