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梅雨入り前に猛暑日(35度以上)が続出するおそれ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
予想最高気温(ウェザーマップ)

猛暑をもたらす可能性のある暖気が広がる

上空1500メートル付近の暖気予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の暖気予想(ウェザーマップ)

南西諸島付近に停滞している梅雨前線の活動が活発で、沖縄や奄美では大雨となっていますが、本州付近は晴れていて、きょう12日(水)も30度以上の真夏日が続出しそうです。しかも今後は、35度以上の猛暑日の所が続出する可能性があります。

上図は上空1500メートル付近の暖気の予想で、目安としては、オレンジ色の所が、晴れれば30度以上の真夏日が続出する暖気、そして紫色の所が、晴れれば内陸を中心に35度以上の猛暑日となる可能性のある暖気です。

紫色の暖気に注目すると、きょう12日(水)も本州の内陸にわずかに出ているため、猛暑日が出現する可能性がありますが、あさって14日(金)には本州付近に大きく広がるため、猛暑日が続出する可能性があります。

あさって14日(金)は猛暑日が続出する可能性も

予想最高気温(ウェザーマップ)
予想最高気温(ウェザーマップ)

ウェザーマップが発表している最高気温の予想では、きょう12日(水)に福島の梁川で35度の猛暑日が予想されていて、もし猛暑日となれば、ことし全国ではじめての猛暑日となります。(ことしこれまでの最高は、5月24日に群馬の桐生で観測された34.1度)

あさって14日(金)は暑さがピークとなり、先述した上空の暖気に見合うように、猛暑日が多数予想されていて、福島の梁川、群馬の桐生、岐阜の美濃、京都の京田辺などで35度、また京都の福知山では36度が予想されています。

東京都心でも30度以上の真夏日が続き、ピークとなるあさって14日(金)は32度、また練馬では33度の厳しい暑さとなるでしょう。

梅雨前線が南にあるため、まだ湿った空気は真夏ほどではなく、熱中症警戒アラートが発表されるような気象条件とはなりませんが、梅雨入り前に厳しい暑さが到来しますので、熱中症には十分な注意が必要です。

関東甲信などの梅雨入りは早ければ週末だが・・・

雨雲の予想(ウェザーマップ)
雨雲の予想(ウェザーマップ)

では関東甲信などの梅雨入りはいつになるでしょうか。最新の雨雲の予想では、15日(土)から16日(日)にかけて、梅雨前線上の低気圧の影響で、東日本や西日本で雨が降りますが、これも一過性で、雨雲は16日(日)にはもう東の海上へ抜けていく見込みです。

雨雲が抜けたあと、再び晴れ間が広がりそうなのですが、本州付近も梅雨らしい天気図に変わってきていることはたしかで、関東から九州北部で梅雨入りの発表があってもおかしくはありません。このあたりは気象庁の考え方次第となります。

なお関東甲信に関していえば、週末に梅雨入りがずれ込んだ段階で、17年ぶりの遅い梅雨入りとなります。もし週末の梅雨入りが見送りとなれば、記録的に遅い梅雨入りとなる可能性があります。(関連記事

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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