関東甲信の梅雨入り、6月後半なら17年ぶりの遅さに
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/sugieyuji/01793787/title-1717664421873.jpeg?exp=10800)
日本のモデルでは、来週は何度か雨雲が通過する予想
![梅雨前線や低気圧に伴う関東付近への降水域予想(ウェザーマップ)](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/sugieyuji/01793787/image-1717658308235.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)
ことしは九州から関東甲信にかけての梅雨入りが平年より遅くなりそうですが、関東甲信に関していえば、記録的に遅くなる可能性も見え隠れしています。とはいえ、不確実性がとても大きな状態です。
まず、上図の雨雲の予想をみると、梅雨前線上の低気圧がたびたび本州付近を通過し、10日(月)頃、14日(金)頃、そして再来週のはじめ17日(月)頃に関東でも雨が降る計算となっています。ところが、この他の日本のアンサンブル予報や諸外国の計算をみると、この雨雲の北への盛り上がりが小さくなっている計算も多く、関東に雨雲がかからない予想すら多く存在しています。
予報はこのあたりの様々な計算をもとに発表されるので、上図の雨雲の盛り上がりの単独計算よりも、全体的に雨が下方修正されて、発表されている状態です。最新の関東甲信の予報は以下の通りです。
10日間予報では?
![10日間予報(気象庁+ウェザーマップ)](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/sugieyuji/01793787/image-1717657341033.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)
最新の10日間予報では、雨雲の北への盛り上がりが下方修正されているため、来週にかけて、雨の可能性のある日でも、おおむね曇りマークで様子をみる予報となっています。ただ雨雲の北への盛り上がりが揃ってくれば、傘マークが増えてくることも考えられますが、今の予報通り、16日(日)頃の雨をきっかけとして梅雨入りが発表されるならば、関東甲信としては、記録的に遅い梅雨入りも考えられる状態です。
関東甲信の遅い梅雨入り日
![関東甲信の遅い梅雨入り日(筆者作成)](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/sugieyuji/01793787/image-1717657738359.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)
上図は、関東甲信の梅雨入り日に関して、統計のある1951年以降で、6月後半以降(16日以降)にずれ込んだ年とその遅い方からの順位を調べたものです。
すると、6月後半以降にずれ込んだ年は過去7回あり、このうち最も遅い梅雨入りとなったのは、1967年と2007年の6月22日でした。もし先述したように、関東甲信の梅雨入りが6月16日以降となれば、過去最も遅い梅雨入りとなった2007年以来、17年ぶりの遅い梅雨入りとなります。参考までに今の平年の梅雨入り日は6月7日ごろです。またこれらの年の太平洋の海水温の状態はエルニーニョ現象発生年もあれば、ラニーニャ現象発生年もあるなど、一貫性はありません。
さらにこれらの年の梅雨明けを調べてみると、1960年代までは平年並みか平年より早い傾向でしたが、1980年代以降は、平年より遅い年が目立っていて、特に1982年と2007年は、8月にずれ込んでいます。