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やわらかい食品こそ、しっかり噛みましょう!

めぐねこ介護頑張る栄養士/ライター

介護食の基本は「やわらかい」ことです。もちろん噛む力を考えて、少し歯ごたえのあるものも大丈夫な方もいれば、すべてが柔らかくなくては食べられないという人もいると思います。中には食事を全てミキサーにかけなくては食べられないという方もいると思います。

もちろん食べる人の噛む力、飲む力を優先した食事を用意することが大切ですが、「やわらかいから噛まなくてもよい」ということではありません。もちろん、噛みずらいということはあると思います。ですが少しでもいいので「噛む」ことを意識してみてください。その理由は

1.消化を良くする。噛むことで出る唾液には「アミラーゼ」という消化酵素が含まれていて、これが食べたものを効率よく消化します。胃腸は免疫を作る場所でもあるので、胃腸が消化不良を起こさないようにすることが大切です。

2.虫歯予防。噛むことで唾液腺が刺激され、唾液がたくさん出るようになります。唾液には口内の食べかすや細菌を洗い流す働きがあるため、噛むことが虫歯予防につながります。

3.口臭予防。口臭の原因はいくつかありますが、口内にいる細菌が活動を活発にしたときに出すガスは大きな口臭原因の1つです。しかし噛むことで唾液腺が刺激され、唾液がたくさん出て口内を洗い流し、細菌の数を減らせます。その結果、細菌が出すガスも減少し、口臭が軽減軽減されます。

4.食べ過ぎの防止。よく噛むと脳に信号がいき、満腹中枢を刺激します。食事が少量でも満腹感を得られるため、食べ過ぎを予防します。

5.言葉の発生のリハビリにもなる。噛むと顎(あご)が動き、口周辺の筋肉をよく使います。これが顎の発達を助けるほか、言葉の発音がきれいになったりします。

どこの部位でも、筋肉は使わなければおとろえていきます。特に言葉を発することは、口の周りや舌の筋肉をしっかり動かすことではっきりとした発生ができます。使わないでいると「話ずらい」「聞き取りずらい」といった事が出てきて、次第に「何を話しているかわからない」ということになります。

わが家の介護メンズも「噛むのが面倒くさいから飲み込んでる」ということも多く、その結果毎回と言っていいほど消化不良を起こしています。いくらやわらかい食事を用意しても噛まずにそのまま体に流しこんでいては、体にいいはずはありません。やわらかい食事でも、出来る限り噛んで口をしっかり動かして、からだへの負担も減らしつつ、少しでも多くの食事が食べられるようにしたいですね。

※飲む力、噛む力には個人差があります。不安がある方は医師、歯科医師、看護師、管理栄養士などに相談してくださいね。

介護頑張る栄養士/ライター

栄養士。家族の介護をきっかけにスーパーやコンビニで手軽に買える食品で介護食を作っています。むずかしいと思われる介護食を美味しく、簡単に、お金をかけずにをモットーに作っています。また自分の経験をもとにライター活動もしています。

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