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台風8号も影響?台風7号は房総半島沖を北上予想

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風7号と台風8号の雲の様子(ウェザーマップ)

台風7号は房総沖を北上か

台風7号の予報円(ウェザーマップ)
台風7号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

台風7号は、きょう14日(水)午後3時現在、小笠原諸島父島の近海を北東へ進んでいます。最新の予報円では、これまでよりもやや東寄りのコースを北上し、予報円の真ん中を進むと、あさって16日(金)午後3時には、房総半島の沖合100キロ程度の所に達する予想です。やや東寄りのコースとなったため、予報円の真ん中を進むと、主に暴風域に入るのは八丈島や千葉県などが中心となる予想です。

まだ房総半島に上陸する可能性もありますが、950hPa程度の史上最強クラスでの直撃という可能性は大きくなくなってきました。とはいえ、予報円の西側を進むほど、大荒れの範囲は拡大しますから、まだまだ危険なことには変わりありません。

気象庁から台風7号に関する気象情報が発表されていますので、今後も最新の予報円や大雨情報などを頼りにしてください。

台風8号の渦も影響か?

台風と太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)
台風と太平洋高気圧の予想(ウェザーマップ)

台風7号の進路予想がやや東寄りに変わってきましたが、これは台風7号の東側にある台風8号の影響が出ているのかもしれません。上図は今夜14日(水)夜の太平洋高気圧の予想です。台風8号が台風7号の東側や北側に張り出す太平洋高気圧の勢力をやや弱めているために、台風7号はそれに伴い、やや東寄りに北上する計算となってきた可能性があります。(台風8号に引っ張られる感じ)

房総半島沖を北上する計算が増加

アンサンブル予報(ウェザーマップ)
アンサンブル予報(ウェザーマップ)

参考までに、上図はGSMモデルを基本とした最新のアンサンブル予報(約50通りの計算)で、赤い小さな丸が台風7号の中心を示しています。やはりこれまでよりも全体として東寄りの計算が増加しています。あす15日(木)午後3時には、全ての計算で東経140度線より東側に台風7号の中心があり、あさって16日(金)午後3時には、ほとんどの計算が房総半島沖を北上する予想となっています。

東京都心の24時間雨量は180ミリ程度の予想

東京都心の時系列予報(ウェザーマップ)
東京都心の時系列予報(ウェザーマップ)

東京都心でも台風7号の通過に伴い、あさって16日(金)は大荒れの天気となるおそれがあり、朝から夕方頃を中心に、強風(暴風)が吹き荒れ、大雨となるでしょう。ただ台風7号がやや離れて通過する予想となっため、24時間の予想雨量は260ミリ程度と計算されていた午前中に比べて少なくなり、180ミリ程度の計算となっています。(関連記事

2019年台風15号とは違うコース取り

2019年台風15号の進路(速報値ベース、ウェザーマップ)
2019年台風15号の進路(速報値ベース、ウェザーマップ)

2019年台風15号(令和元年房総半島台風)では、房総半島を中心に、最大瞬間風速が50メートルから60メートル近くに達し、記録的な暴風による甚大な被害が発生しました。今回の台風7号はこれに匹敵する勢力で関東を直撃するおそれもありましたが、幸いなことに、最新の予報円では、房総半島沖をやや離れて通過する予想となっています。

このため台風において最も風の強い進行方向右側の危険半円に入る所は、今のところ、陸地の上ではない予想で、最大瞬間風速は、伊豆諸島や海上で60メートルと予想されているものの、陸上では、千葉県を中心に45メートルとなっています。(風の強さと吹き方

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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