台風7号は950hPa程度の史上最強クラスで関東直撃のおそれあり
台風7号は950hPa程度で関東直撃のおそれも
台風7号は、きょう14日(水)午前3時現在、中心気圧975hPaの勢力で、日本の南海上を北上しています。今後は30度以上ある暖かな海面上でさらに発達しながら北上し(関連記事)、あさって16日(金)午前3時には、950hPaの強い台風で八丈島に接近する見込みです。
その後も同勢力で北上を続け、予報円の真ん中を進むと、あさって16日(金)夕方頃に、房総半島付近に達する見込みで、もし上陸すれば、関東地方に上陸する台風としては、史上最強クラスと呼べる強さです。最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルと予想されていて、千葉県を中心に記録的な暴風が吹くおそれがあります。
またややポイントになりそうなのが、きのう13日(火)午後3時に発生した台風8号です。この台風は先に日本の東を北上しますが、もしこの台風8号に台風7号が少し引っ張られるような状態となれば、台風7号の進路は、やや東寄りに変わる可能性もありえます。
ぶれ幅は関東上陸から関東沖を少し離れて通過まで
GSMモデルを基本とした最新のアンサンブル予報(約50通りの計算)が上図です。赤い丸が台風7号の中心を示していて、あさって16日(金)午前3時には台風予報円の通り、八丈島付近におおむねまとまっています。ところが16日(金)午後9時にはやや南北にぶれ幅が出ていて、関東沖を少し離れて通過する計算ほど、北上の速度が少し速くなっているようです。
中心付近で雨風がかなり強い
上図はGSMモデルによる雨や風の予想で、16日(金)午後3時頃には台風7号の中心が千葉県の太平洋沿岸を北上していて、台風を取り囲む比較的コンパクトながら非常に活発な雨雲が関東地方を覆い、千葉県を中心に暴風が吹き荒れる予想です。
一般に、台風に伴う風は、台風の中心付近から台風が進む方向の右側に最も強い範囲が広がっていて、危険半円とも呼ばれています。今の予想では、この危険半円は千葉県沖に広がっている状態で、台風7号が千葉県から離れて北上するほど、この危険半円に入らない可能性が大きくなりますが、逆に千葉県に上陸したり、さらに西側を通過するほど、危険半円に入る地域が広がることになります。
24時間雨量は200ミリから300ミリ
台風7号は比較的コンパクトながらも、中心付近に活発な雨雲が密集しているのが特徴で、あさって16日(金)における24時間雨量は、上図のように、200ミリから300ミリ程度が計算されています。8月ひと月分の平年の雨がおおむね100ミリから150ミリ程度ですから、計算通りならば、24時間で8月の雨量を大きく上回る記録的な大雨となるおそれがあります。気象庁発表の予想雨量でも、似たような数値が発表されています。
非常に激しい雨や猛烈な雨を伴うおそれもあり、災害の危険度が急激に上昇してもおかしくありません。低い土地の浸水や河川の氾濫、土砂災害などに厳重な警戒が必要です。
東京の雨量も200ミリから300ミリ程度の計算
東京都心でも台風7号の通過に伴い、あさって16日(金)は大荒れの天気となるおそれがあります。朝から夕方頃を中心に、強風や暴風が吹き荒れ、大雨となるでしょう。
24時間の予想雨量は260ミリ程度と計算されていますが、これは1976年からの統計では、1位から3位程度に匹敵する大雨となります。台風7号が予報円の東側を通るほど、この雨の量は少なくなる一方で、西側を通るほどさらに多くなるおそれもあります。今後も最新の台風情報にご注意ください。