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今年のNPBで二桁本塁打の27人をホームランのペース「打数/本」で並べると1位は本塁打王ではなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
フランミル・レイエス Apr 5, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2024年に10本以上のホームランを打った選手は、27人いた。パ・リーグが13人、セ・リーグは14人だ。

 27人しかいなかった、と書くべきかもしれない。2023年の二桁本塁打は、46人を数えた。パ・リーグが22人、セ・リーグは24人だった。

 人数の減少はさておき、2024年の本塁打王は、34本塁打の山川穂高(福岡ソフトバンク・ホークス)と33本塁打の村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)が獲得した。2人とも、リーグ2位に6本以上の差をつけた。

 ただ、二桁本塁打を記録した27人をホームラン1本当たりの打数が少ない順に並べると、両リーグ・トップには、16.18打数/本の山川でも15.15打数/本の村上でもなく、13.40打数/本のフランミル・レイエス(北海道日本ハム・ファイターズ)が位置する。

筆者作成
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 レイエスは、335打数で25本塁打を記録した。13.40打数/本のペースでホームランを打った場合、402打数で30本塁打、469打数で35本塁打、536打数で40本塁打となる。本塁打王の2人は、山川が550打数で34本塁打、村上は500打数で33本塁打だ。

 この3人を含め、ホームラン1本当たりの打数が20未満は8人。1試合に4打数だとすると、5試合に1本以上のペースということになる。

 今オフ、オリックス・バファローズを退団し、埼玉西武ライオンズに入団したレアンドロ・セデーニョも、304打数で15本塁打、20.27打数/本なので、5試合に1本のペースに近い。ちなみに、2023年は176打数で9本塁打、19.56打数/本を記録した。2シーズンのトータル、480打数で24本塁打は、ぴったり20打数に1本だ。

 2024年の埼玉西武は、12球団で唯一、二桁本塁打の選手がいなかった。「チーム本塁打王」は7本の3人、中村剛也(26.86打数/本)、佐藤龍世(42.14打数/本)、外崎修汰(62.29打数/本)だった。

 各球団の打撃トップについては、先月中旬にこちらで書いた。

「「チーム三冠王」は中日の細川成也だけ。パ・リーグは打撃三冠に盗塁王も福岡ソフトバンクが独占」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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