レッドソックスは今年の二塁出場がチーム最多の選手をトレードで放出する。来年は誰が二塁を守るのか
12月15日、ボストン・レッドソックスは、エンマンウェル・バルデスをピッツバーグ・パイレーツに放出し、マイナーリーガーのジョー・ボガースキーを獲得した。
バルデスは、今月28日に26歳となる。メジャーリーグ2年目の2024年は、メジャーリーグとAAAを行き来し、メジャーリーグの76試合で打率.214と.出塁率.270、6本塁打、OPS.633、AAAの50試合で打率.233と出塁率.330、11本塁打、OPS.776を記録した。トレードの4日前に、レッドソックスからDFAとされた。
ボガースキーは、今月27日で23歳の右投手だ。奇しくも、誕生日はバルデスと1日しか違わない。2024年のドラフトで19巡目・全体564位指名を受け、パイレーツに入団。その後は投げていないので、プロデビュー前に移籍、ということになる。
2024年の開幕戦に、バルデスは「8番・二塁」として出場した。二塁手としての先発出場56試合は、レッドソックスで最多。あとの10人は、いずれも30試合に満たなかった。
レッドソックスは、来シーズンの二塁手が確定していない。デビッド・ハミルトン、ロミー・ゴンザレス、ボーン・グリッソム……。外野手が加入すれば、セイダーン・ラファエラが二塁に回る可能性もある。この場合、ラファエラは遊撃を守り、トレバー・ストーリーが遊撃から二塁へ移ることもあり得る。
2005年以降の各シーズンに、レッドソックスで二塁手としての先発出場が最も多かった選手は、以下のとおり。
ダスティン・ペドロイアに続く、不動の二塁手は現れていない。開幕戦に先発出場の二塁手も、2007~17年のペドロイアと2018~19年のエデュアルド・ヌニェスの後は、ホゼ・ペラーザ→キーケー・ヘルナンデス→ストーリー→クリスチャン・アローヨ→バルデスと変遷している。
レッドソックスは、2020年2月のトレードで、ムーキー・ベッツ(とデビッド・プライス)をロサンゼルス・ドジャースへ放出した。ベッツは、レッドソックスで主にライトを守っていたが、プロ入り当初は二塁手だった。二塁にはペドロイアがいたため、外野手に転向した。
なお、パイレーツへ移ったバルデスが、来シーズンの開幕ロースターに入れるかどうかは不透明だ。二塁の候補は、2020年のドラフトで1巡目指名を受けた2人、全体7位のニック・ゴンザレスと全体17位のニック・ヨーク、2024年ユーティリティとしてゴールドグラブを受賞したジャレッド・トゥリーオロ……といった具合に少なくない。ちなみに、ヨークは、今夏のトレードでレッドソックスからパイレーツに移籍した。