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ポストシーズン一番乗りは、ヤンキースかフィリーズか、それとも…

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーカス・ストローマン(左)とオースティン・ウェルズ Sep 17, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・ヤンキースは、ア・リーグ最多の88勝を挙げている。あと1勝を挙げると、ポストシーズン進出が決まる。次の試合は、9月18日(日本時間19日)だ。

 現在、ア・リーグでは、ヤンキースを含む7チームが89勝に到達することができる。ポストシーズンに進むのは、1リーグ6チームだ。ただ、デトロイト・タイガースは、残る10試合のすべてに勝っても89勝。ヤンキースは、タイガースに4勝2敗と勝ち越している。

 2チームが並んだ場合――個人的には、163試合目のワンゲーム・プレーオフで決着のほうが好みだが――直接の対戦で勝ち越しているチームが上に位置する。

 一方、9月18日にヤンキースとタイガースが揃って敗れた場合、ヤンキースのポストシーズン進出は確定しない。9月19日以降、ヤンキースは全敗でも88勝、タイガースは全勝でも88勝だが、シアトル・マリナーズも、全勝なら88勝だ。ヤンキースは、マリナーズに3勝2敗。両チームは、9月18日と19日に対戦する。

 ヤンキースと同様に、フィラデルフィア・フィリーズは、ナ・リーグ最多の91勝を挙げている。こちらは、9月18日に勝ち、なおかつ、アトランタ・ブレーブスが敗れると、ポストシーズン進出となる。

 ブレーブスは、9月18日に黒星を喫すると、その後が全勝でも91勝なので、9月18日に92勝目を挙げたフィリーズには及ばない。そうなると、ナ・リーグで92勝に到達できるのは、フィリーズ以外に5チームだ。

 9月18日に、フィリーズもブレーブスも勝つと、92勝で並ぶ可能性がある。フィリーズは、ブレーブスに6勝7敗と負け越している。

 また、87勝のミルウォーキー・ブルワーズは、9月18日に白星、あるいはシカゴ・カブスが黒星、このどちらかにより、ナ・リーグ中地区の優勝が決まる。

 地区2位のカブスは、全勝しても88勝。地区3位のセントルイス・カーディナルスは、全勝で87勝だ。ブルワーズは、カブスとカーディナルスのどちらにも、8勝5敗と勝ち越している。

 9月18日は、カブスがデー・ゲーム、ブルワーズはナイト・ゲームなので、ブルワーズは、試合が始まる前に地区優勝、ということもあり得る。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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