日本近海で発生する台風に対しては「発達する熱帯低気圧に関する情報」が発表される
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/nyomurayo/00060678/top_image.jpeg?exp=10800)
今年の台風は、台風1号の発生が7月3日と非常に遅かったものの、7月だけからみると、4個発生と平年並の発生です。
8月は日本の近海で発生
春から夏になるにつれ、台風は高緯度で発生するようになり、時には、日本のごく近くで発生することがあります。
気象庁では、日本に接近する台風に対して、台風情報等を発表して警戒を呼びかけています。しかし、平成16年(2004年)の台風11号のように、日本近海で熱帯低気圧が急速に発達して台風になった場合は、台風情報を発表してすぐに台風が上陸することになり、事前の準備に十分な時間がとれません。
![図 平成16年の台風11号の経路](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/nyomurayo/00060678/image01.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
平成16年の台風11号では、8月4日9時の観測による天気図で台風の発生を確認し、13時40分に台風情報を発表しましたが、そのわずか9時間後の22時30分頃には徳島県東部に上陸しています。
このため、十分な対応がとれなかったという批判などから、翌17年から「発達する熱帯低気圧に関する情報」を発表することとしています。
これは、24時間以内に台風になると予想した熱帯低気圧のうち、日本への接近(おおよそ300キロメートル)が見込まれるときに、その実況と24時間後の予想位置を発表するものです。
平成16年の台風11号の場合
「発達する熱帯低気圧に関する情報」を発表する事例は、まだありませんが、平成16年の台風11号の時に、この情報があったとすると、上陸24時間前の3日22時30分に「熱帯低気圧が24時間以内に台風に発達し、西日本に接近する見込です」という発表になります。
8月は、台風が日本近海で発生しやすい月です。
「発達する熱帯低気圧に関する情報」を発表するにいたらなくても、日本近海で台風が発生し、発生後、短時間で上陸ということは十分ありえますので、台風情報をこまめにチェックする必要があります。