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大谷翔平のシーズン20本塁打到達をこれまでと比べると…。本塁打王の昨シーズンはリーグ一番乗り

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平/捕手はハンター・グッドマン Jun 18, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月18日、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、シーズン20本目のホームランを打った。

 シーズン20本塁打以上は、これが5度目。メジャーリーグ1年目の2018年に22本のホームランを打ち、2021~23年は、それぞれ、46本塁打、34本塁打、44本塁打を記録した。北海道日本ハム・ファイターズ時代の2016年(22本)を含めると、6度目となる。

 過去3シーズンの20本目は、2021年がロサンゼルス・エンジェルスの70試合目(出場65試合目)、2022年が94試合目(出場91試合目)、2023年は68試合目(出場66試合目)だった。2021年は、同じ試合に20本目と21本目のホームランを打った。2023年は、同じ試合に19本目と20本目だ。

 今シーズンの20本目は、ドジャースの75試合目(出場72試合目)。75試合で20本塁打、3.75試合に1本塁打を162試合に換算すると、43.2本塁打となる。

 2021年以降、大谷がシーズン20本塁打に到達し、その日の全試合が終わった時点のリーグ本塁打トップ10は、以下のとおり。2021~23年はア・リーグのトップ10、2024年はナ・リーグのトップ10だ。

筆者作成
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 2021年の大谷は、20本目と21本目のホームランを打った時点で、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)に次ぎ、1本差の2位に位置していた。シーズン終了時の2人の差は2本だ。大谷とサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)との差は、大谷が3本リード→ペレスが2本リード、となった。

 2022年は、大谷が20本塁打に到達した時、上には8人がいた。トップ2のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)とヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)は、36本塁打と28本塁打を記録していた。それに対し、シーズン本塁打が大谷の34本より多かったのは、62本のジャッジ、40本のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)、37本のアルバレスの3人。大谷は、20本目のホームランを打った後、5人を追い抜いたことになる。ゲレーロJr.は、大谷の前に20本目のホームランを打っているので、6人を追い抜いたという見方もできる。

 2023年の大谷は、20本塁打にア・リーグ一番乗り。ナ・リーグを含めても、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)に続く2人目だった。ちなみに、大谷が20本塁打に到達した時点で10位タイにいたジェイク・バーガー(現マイアミ・マーリンズ)は、シカゴ・ホワイトソックスで25本塁打を記録した後、ナ・リーグのマーリンズへ移り、9本のホームランを打った。

 今シーズン、ナ・リーグで20本塁打に到達したのは、マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)が1人目、大谷は2人目だ。ア・リーグでは、ジャッジとガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)の2人が、すでに20本塁打を超えている。

 なお、ブレーブスは、6月19日の試合を終えている。オズーナは、3打数0安打だった。ドジャースの試合は、これからだ。20本塁打のオズーナと大谷、18本塁打のテオスカー・ヘルナンデス(ドジャース)に次ぐ、17本塁打のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)も、6月19日のホームランはなかった。こちらも、3打数0安打だ。一方、シュワーバーのチームメイトであるブライス・ハーパーは、2本のホームランを打ち、シュワーバーに並んだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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