【最新調査】消費意向は大幅上昇。消費抑制における緊急事態宣言の効果は切れつつある?
弊社が毎月実施しているレジャー産業消費動向調査の2021月6月の最新結果が出てきました。
全体の結果をざっくりとまとめますと、調査対象となっている10分野(ギャンブル/外食/旅行/ショッピング/会場型イベント/書籍購買/ビデオゲーム/アミューズメント施設/リラクゼーション施設/オンライン動画・音楽)の全ての分野において5月から6月に向けての消費意向が大幅上昇している状況であります。
特に今月の調査結果で象徴的だったのが、調査対象となっている全分野の中で最も需要の低迷が長期に及んでいたリラクゼーション分野において、やっと本格的な消費意向の回復がみられはじめたこと。本分野での6月に向けての消費意向率である46%という数字は、昨年12月実施の調査以来の比率となります。同様に長い低迷からの消費意向の回復が見られるレジャー分野として、会場型イベント、アミューズメント施設などがありますが、いずれも同じ傾向が見えているのは、消費意向は大幅回復が見られるものの、消費意向額に関しては「先月よりも減少する」と答えた回答者が「増加する」と答えた回答者よりもかなり多く、消費意向は回復しているものの、多くの消費者はまだ様子見段階で、本格的に消費額までもを戻す段階には至ってない事が判ります。
一方で、政府は新型コロナの感染の広がりを抑えるため、今月20日までの緊急事態宣言の延長を決定しているわけですが、少なくとも今回の調査結果から言えることは、既に緊急事態宣言による消費抑制効果は効力切れを起こしているということ。いつまで、どこを目標として自粛を続けるのかが明示されないままで、ズルズルと緊急事態宣言が延長されることで、既に市民側には「馴れ」もしくは「飽き」が出てきてしまっているということであります。
調査上は、全産業分野において消費者が先月よりも高い消費意向を示し、いわゆる「人流」が先月よりも増加することがほぼ確実でありますから、そういう意味では現在政府が躍起になって進めているワクチン接種の拡大をこれまで以上のスピードで進めなければ、新型コロナのウィルス拡散がまた始まってしまうという事になります。いよいよワクチン接種の拡大が、日本そのものの命運を分けるギリギリの局面までやってきた、と言えるのではないでしょうか。
以上、各レジャー産業分野における詳細な消費動向の報告に関しては以下動画内で解説を行っておりますので、ご関連の方々はぜひ御覧下さい。