「感謝日記」と「ポジティブ日記」「ストレス日記」と「不安日記」と「ネガティブ日記」と「筆記表現法」
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
「私は、ほぼ毎日、50年ほど、日記をつけています」
ってな話を、先月 自己成長につなげたい、日記を書く効果・効用 に書きました。
さて、世の中には、「『感謝日記』や『ポジティブ日記』を書いたほうがいい」とおっしゃる人がたくさんいらっしゃいます。
「感謝日記」「ポジティブ日記」を書くと、次のような効果が表れる…というのです。
① 物事をプラスの方向から見られるよう考えられるようになり、幸福度が増す。
② 心に平穏が訪れる。
③ 生かされていることに感謝気持ちを抱けるようになる。
④ 寝つきが良くなる。睡眠の質が良くなる。
等々です。
そのいっぽうで、クライアントから、「『感謝日記』『ポジティブ日記』を書いていると、よけいに辛くなる」という声を頂戴することもあります。
クライアントは言います。「今日、感謝出来ること、良かったことを探そうとして1日を振り返っても、『何もいいことがなかった』としか思えません。『今日も目が覚めることが出来た』『今日も食事を摂ることが出来た』等と書いたとしても、『自分には、こんな当たり前のこと、こんなつまんないことしか書くことが出来ないのか』って思えて、よけいに哀しく情けなくなるのです」と…。
また、こんな声を聴くこともあります。「『今日は、1日、嫌なことばかりだった』そんな自分の思いとは裏腹に、感謝できること、嬉しいこと、良かったこと等を、無理やり探して書くと、自分の気持ちを抑圧しているようで、自分に不誠実なようで、やっぱり途中で書けなくなってしまうのです」と…。
私は言います。「無理して、感謝の気持ちとが、ポジティブな気持ちとか、書かなくてもいいんですよ」と…。
私(竹内成彦)は、ほぼ毎日、日記を書いていますが、感謝の気持ちとかポジティブな気持ちだけではなく、ネガティブなこともたくさん書きます。今日、哀しかったこと、悔しかったこと、腹立たしく感じたことも、いっぱい書きます。
・書いている間、私は無心になれます。
・書き終わったあと、私はスッキリした気分を味わうことが出来ます。
・書き終わった文章を眺めると、自分を考えや行動を客観視することが出来ます。
・時が過ぎてから、日記を読み返すと、「昔は、こんな小さなことでクヨクヨ悩んでいたんだ」と思えます。そして、「今、抱えている悩みも、時が経てば、『小さな出来事だったんだ」と思える日が来るに違いない」ということを信じられます。
・いつも私は、日記を書き終えると、「今日はこれでオシマイ。哀しいことも苦しいことも辛いことも、今日はこれでオシマイ。明日の自分、頑張れ!」って思えます。
私にとって、日記帳に向かって話すことは、放すこと、今握っている悩みを手放すことです。
私の日記帳は、
感謝日記でもポジティブ日記でもありますが、
ストレス日記、不安日記、愚痴日記、泣きごと日記、ネガティブ日記でもあります。
私のように、嫌なことがあった日やネガティブな感情を抱いた時などを、日記帳やノートや紙に書き殴ることを、「エクスプレッシング・ライティング」とか「筆記表現法」と呼びます。「エクスプレッシング・ライティング」と「筆記表現法」は、ひとつのストレス解消法だと言われ、効果があるという研究結果も出ています。
※ 私がやっていることは、厳密な意味で言えば、「エクスプレッシング・ライティング」「筆記表現法」とは呼べないかもしれません。細かい点においての誤りは、どうぞご容赦ください。
この記事をお読みのあなたには、「『エクスプレッシング・ライティング』『筆記表現法』って何だろう? って難しく考えるのではなく、好きな時間に好き勝手なことを、自分の思いつくままに書き殴ってみてください。そうすれば、あなたはきっと、スッキリ気分を味わえることでしょう」って申し上げておきたいと思います。
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ただ、ここでひとつ注意点があります。
ネガティブ感情を書き殴ったことにより、よけいに自分が落ち込んだり、辛くなるようでしたら、あなたには、上記の方法を取ることはお勧め出来ません。王道である「感謝日記」「ポジティブ日記」を書くか、正しい「エクスプレッシング・ライティング」「筆記表現法」を学ぶか、親しい友人・知人に話すか、専門家であるカウンセラーに相談することを、私はお勧めしたいと思います。
ちなみに私は、自分の日記には、今日あったことを淡々と書き記すことが多いのですが、6:4ぐらいでネガティブなことを書いているほうが多いかなって印象です。私にとって、日記帳は、自分の精神を安定させるための必需品となっています。
あなたも宜しければ、日記を書くことに挑戦してみませんか?
ちょっとした手間ですが、ひとつの記録帳としても便利ですよ。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。