【血管性認知症の初期症状3選】食事を半分だけ残すのはなぜ?【介護福祉士がイラストでわかりやすく解説】
こんにちは!認知症の支援サポーター『夢 はるか』です。わたしは、介護現場で15年以上働く介護福祉士です。
子どもの頃から好きだった漫画を描くことを通して、一人でも多くの人に認知症や介護のことを知ってほしいと思い、日々がんばっています。
今日は『血管性認知症』についてお話しします。血管性認知症は、脳梗塞や脳出血を発症したあとに起こりやすい認知症です。
アルツハイマー型認知症についで、多いタイプの認知症といわれています。その主な特徴3つを、イラストを交えてご紹介します。
「あなたの身近な人に、こんな症状はありませんか?」ぜひ、考えながら読んでみてくださいね。
1. 麻痺はないのに、物をうまく使えない。
体に麻痺はないのに、物をうまく使えないということはありませんか?
日常生活に支障があるほどには、筋力は低下していないのに『着替えができない』『調理器具が使えない』という状態です。
血管性認知症になると、それまで日頃よく使っていたものでも、それが何なのか認識できなくなることがあります。
また、ものを認識できても、使い方がわからなくなることもあります。
それまで普通に使えていたものが、使えないことに気づいたら、血管性認知症かもしれません。
2. 急に泣き出す、怒り出す
それまで、楽しそうに笑っていたのに、突然、泣き出してびっくりした。
今日は穏やかだと思っていたのに、急に、びっくりするような大声で怒られた。
こんな、感情があふれ出すような様子を見たことはありませんか?
感情を自分の意思で止められない状態を『感情失禁』といいます。
感情失禁は、血管性認知症によくみられる症状の一つです。
本人は、決して感情的になりたいわけではないのに、感情をさらけ出してしまうのです。
これは、病気の症状であることを理解して対応したいですね。
3. 食事の半分だけ残す
テーブルの上の食事を、右左どちらか片側だけ残して、「ごちそうさま」をすることはありませんか?
これは脳の損傷により、左右どちらかの視野が認識できない状態になっている可能性があります。
血管性認知症によくある、『半側空間無視』という症状です。
片側が認識できなくなると、食事以外にも問題が起こります。
歩きながら、物や人にぶつかりやすくなります。
外出時など状況によっては、事故になることもありますので、十分な注意が必要です。