中国月探査機 月面でサンプルを回収し、地球往還機とドッキングに成功 6月25日に地球へ帰還予定
中国の月探査機「嫦娥6号」 出典:CNSA6月2日に月面着陸に成功し、サンプル採取も完了した中国の月探査機「嫦娥6号」。その離陸船が、軌道上で待機している地球往還機とのドッキングに成功しました。
本記事では、世界で初めて月の裏側の試料を地球へ持って帰ってくる「嫦娥6号」の最新状況をお伝えします。
中国の月面探査「嫦娥計画」日本を凌駕するその開発スピードとは
■月面着陸に成功した嫦娥6号、6月25日頃に地球へ帰還
嫦娥6号は5月3日に長征5号ロケットで打ち上げられ、5月8日に月周回軌道へ投入されました。嫦娥6号は、軌道船と帰還船、着陸船と離陸船の4つから構成されています。軌道船と帰還船は月周回軌道上で待機し、着陸船と離陸船が月面に着陸します。そして、6月2日7時23分(日本時間)に月の裏側に位置する南極のアポロ・クレーターへの着陸に成功しました。
着陸船は約2日かけて月面のサンプルを採取しました。ドリルで土を掘る方式と、ロボットアームで砂をかき取る二つの方式で、月の土壌を収集します。月面にはドリルで中国の「中」の字を掘ったことが報告されています。採取終了後には、ロボットアームで中国の国旗を掲げたとのことです。
そして、サンプルは離陸船へと受け渡されます。6月5日は月面を離陸し、軌道上で待機している帰還船へと向かいました。そして、6月6日に離陸船と帰還船のドッキングにも成功。サンプルは帰還船へと移されました。地球への帰還は6月25日ごろを想定しているようです。
嫦娥6号のサンプルリターンが成功すれば、世界で初めて月の裏側から砂を持ち帰る快挙となるのです。嫦娥6号の地球帰還まで目が離せませんね。
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