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ヤンキースのジャッジとソトが結成の「30本塁打&100四球デュオ」は史上14組目。40&120なら…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ(左)とホアン・ソト Aug 13, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月14日、ホアン・ソト(ニューヨーク・ヤンキース)は、1試合に3四球を記録し、その最初の四球により、シーズン100四球に到達した。

 この日最後の四球、シーズン102四球目は、申告敬遠だ。それについては、こちらで書いた。

「ソトを申告敬遠で歩かせ、ジャッジと勝負する。その結果は…」

 同じ日、ソトは、最初の打席でシーズン34本目のホームランを打った。ソトのホームランは、ヤンキースで2番目に多く、43本のアーロン・ジャッジに次ぐ。ジャッジも、102四球を記録している。彼ら以外の選手は、他チームを含めても、90四球に達していない。

 ナ・リーグとア・リーグの各チームで「30本塁打&100四球デュオ」を結成したのは、今シーズンのジャッジとソトが史上14組目。最初の4組は、いずれも、ヤンキースのベーブ・ルースルー・ゲーリッグだ。

筆者作成
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 彼らは、「30本塁打デュオ」と「100四球デュオ」とは限らない。

 例えば、1949年のボストン・レッドソックスで「30本塁打&100四球デュオ」のテッド・ウィリアムズバーン・スティーブンスは、「30本塁打デュオ」でもあるが、「100四球デュオ」ではない。それぞれのチーム・トップ3は、43本塁打のテッド、39本塁打のスティーブンス、18本塁打のボビー・ドーア、162四球のテッド、101四球のスティーブンス、100四球のジョニー・ペスキーなので、後者は「100四球トリオ」だ。

 ちなみに、ペスキーは、1949年に2本のホームランを打った。通算本塁打は17本。シーズン最多は、1948年と1951年の3本だ。一方、1948~50年は、3シーズン続けて100四球前後。99四球、100四球、104四球を記録した。

 過去13組の「30本塁打&100四球デュオ」のうち、「40本塁打&100四球デュオ」は4組、「30本塁打&110四球デュオ」は3組いる。この4組と3組は、2組が共通する。「40本塁打&110四球デュオ」ということだ。ルースとゲーリッグは、1931年のヤンキースで、ともに46本のホームランを打ち、四球は128と117を数えた。ロッキー・コラビトノーム・キャッシュは、1961年のデトロイト・タイガースで、それぞれ、45本塁打と113四球、41本塁打と124四球を記録した。

 今シーズン、ヤンキースは、162試合中122試合を終えている。ジャッジの122試合で43本塁打と102四球を、162試合に換算すると、57~58本塁打と135~136四球となる。同様に、ソトの122試合で34本塁打と102四球は、45~46本塁打と135~136四球だ。「40本塁打&130四球デュオ」だけでなく「40本塁打&120四球デュオ」も、過去には存在しない。

 ジャッジとソトがチームメイトとしてプレーするのは、今シーズンが最初で最後かもしれない。ジャッジは、ヤンキースと9年3億6000万ドル(2023~31年)の契約を交わしているが、ソトは、このままいくと、今オフにFAとなる。ヤンキースがソトを引き留めるには、延長契約と再契約のどちらにせよ、ジャッジの総額を上回る契約が必要になるはずだ。ジャッジは、契約1年目(2023年)のシーズン年齢(6月30日時点)が31歳だった。ソトのシーズン年齢は、来シーズンが26歳だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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