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SNS大手3社の公聴会、偽情報や過激表現巡りCEOらを非難、アマゾンはワクチン接種会場開設

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
FBのザッカーバーグ氏、グーグルのピチャイ氏、ツイッターのドーシー氏(ロイター)

筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース2本ダイジェストで

[1]SNS大手3社の公聴会、偽情報や過激表現巡りCEOらを非難

SNS(交流サイト)上で拡散する偽情報や過激表現問題に関する米議会公聴会が3月25日に開かれた。ロイター米ウォール・ストリート・ジャーナルなどが同日報じた。

オンラインで出席した米フェイスブック、米グーグル、米ツイッターのCEO(最高経営責任者)は1月6日のトランプ前大統領の支持者による連邦議会議事堂占拠事件について、責任の一端がSNS企業にあるかと問われた。

「イエス」と答えたのは、ツイッターのジャック・ドーシーCEOだけだった。だが同氏は「より広範なエコシステム(生態系)が考慮されるべきだ」とも述べた。

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、同社には効果的なシステムを構築する責任があると述べた一方で、議事堂占拠事件の責任を問われるべきは暴徒とトランプ前大統領だと指摘した。

グーグルのスンダー・ピチャイCEOは、会社は常に責任を感じているが、これは複雑な問題だと述べた。

公聴会は下院エネルギー・商業委員会の2つの小委員会が開催した。議員らは、虚偽情報や危険なコンテンツに対する3社のアプローチを広範にわたって厳しく非難した。

3社は偽情報の抑制に向けて対策を講じているものの、プラットフォームには依然として多くの有害コンテンツがあると専門家は指摘しているという。

一部の議員は、SNS運営企業を保護している「通信品位法(CDA)230条」の撤廃あるいは改正を求めている。CDA230条では、利用者の投稿について運営企業の法的責任を免除する一方、自らの裁量による投稿の削除を認めている。

民主党議員は運営企業による管理強化を求めている。共和党議員は運営企業が保守的な意見を抑制したり検閲したりしていると批判している。

[2]アマゾンが物流施設内にワクチン接種会場、全米展開へ

画像出典:米Amazon.com
画像出典:米Amazon.com

米アマゾン・ドット・コムは3月25日、米国の物流施設内に新型コロナウイルスのワクチン接種会場を開設すると明らかにした

同社の倉庫で働く従業員にワクチン接種を受けてもらう。まず中西部ミズーリ州の発送センター内に開設し、その後西部ネバダ州と中西部カンザス州の発送センターにも開設する。

ワクチンの供給体制が整い次第、全米の物流施設に広げていく計画。米CNBCによると、ミズーリ州セントルイス近郊の発送センターでは3月25日までに1000人以上の従業員が申し込んだ。

同社は物流施設外での接種も推奨しており、1回の接種に付き40ドル、最大80ドル(約9000円)を支給する。倉庫従業員のほか、カスタマーサービス、データーセンター、傘下スーパーマーケットなどの現場で働く従業員が対象となる。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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