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停滞しているのは代表選手か、ハリルホジッチ監督か。

杉山茂樹スポーツライター

今週水曜日に行われたチャンピオンズリーグ、アトレティコ対バイエルン(1−0)は、もしかしたら、これまで見た試合の中で一番かも、と、つい高揚したくなるハイレベルな一戦だった。5年前では絶対に拝めなかった試合と言える。

常に右肩上がり。日進月歩進化し続けるサッカー競技の特性を、再認識させられた一戦と言ってもいい。進化するのが自然。サッカー界における停滞は後退と同義語。少し油断すると直ぐに遅れを招くことを、改めて実感させられた一戦でもあった。

ハリルジャパン。本日、発表された10月6日と11日に行われるイラク戦、豪州戦のメンバーに、驚きはなかった。その記者会見で、他の可能性はないのかと問われたハリルホジッチは逆に「本田、香川、長谷部よりいい選手はいるだろうか」と、投げ返したそうだが、これぞ停滞を明示する言葉そのものだ。アトレティコ対バイエルンからわずか、半日足らずの出来事だったので、それはより鮮明に浮き彫りになった。

トップレベルのサッカーは、上昇の一途を辿るのに、2010年南アW杯当時から進歩なし。当時の主力を追い越す選手は現れない。ハリルホジッチの見方が正しいとすれば、これが日本の実情だ。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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