アーロン・ジャッジらの代替選手として、吉田正尚がオールスターに選ばれる可能性はあるのか
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オールスター・ゲームのメンバーに、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)は、選ばれなかった。
ただ、ア・リーグのロースターに名を連ねる32人のうち、先発投手のシェーン・マクラナハン(タンパベイ・レイズ)、外野手のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)とヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)は、故障者リストに入っている。3人とも、前半戦の復帰はないだろう。
ジャッジやアルバレスに代わり、吉田がロースターに加わっても――7月1日の死球が大事に至らなければ――おかしくない気がする。レイズ、ヤンキース、アストロズは、他にも選出されている選手がいる。
パワーという点からすると、9本塁打の吉田は選ばれそうにない。ただ、出塁率.377は、ア・リーグで5番目に高い(7月2日時点)。吉田の上にいる4人のうち、オールスター・ゲームのメンバーに選ばれていないのは、ライアン・ノーダ(オークランド・アスレティックス)だけだ。
吉田と同じくメジャーリーグ1年目のノーダは、打率こそ.229ながら、4位の出塁率.384を記録している。57四球と四球率18.9%は、どちらもリーグ1位。20年前にデビューしていれば、「マネー・ボールの申し子」と呼ばれていたかもしれない。ホームランは8本、OPSは.784だ。
また、吉田のOPS.854は、リーグ8位に位置する。こちらも、その上の7人中、三塁手のイサック・パレイデス(レイズ)を除く6人は、オールスター・ゲームのロースターに入っている。
代替選手は、元の選手と同じポジションとは限らないものの、ロースターの構成を考えると、同じポジションのほうがスムースな入れ替えとなる。吉田がジャッジとアルバレスと同じ外野手であるのに対し、ノーダは一塁手、パレイデスは三塁手だ(アルバレスは、DH出場のほうが多い)。
もっとも、吉田以外の外野手も、代替選手の候補になり得る。例えば、エステウリー・ルイーズ(アスレティックス)やフリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)がそうではないだろうか。
ルーキーのルイーズは、両リーグ最多の42盗塁を記録している。新ルールの「追い風」を受けているとはいえ、その数は特筆に値する。
ルイーズについては、こちらで書いた。
◆「81試合で40盗塁のスピードスターは、ルーキーの盗塁記録を更新し、新人王を受賞するのか」
ロドリゲスは、新人王を受賞した昨シーズンと比べると、「2年目のジンクス」に嵌まった感もある。それでも、昨シーズンに続き、今シーズンも25-25に到達しそうなペースだ。ここまで、13本塁打と19盗塁。ア・リーグでどちらも13以上の選手は、他にはいない。
しかも、今年のオールスター・ゲームは、マリナーズの本拠地で開催される。今のところ、マリナーズから選ばれている選手は、先発投手のルイス・カスティーヨしかいない。ロドリゲスは、ホームラン・ダービーに参加することを、いち早く表明している。
なお、マリナーズと同様に、レッドソックスからの選出も1人。クローザーのケンリー・ジャンセン以外は皆無だ。各チーム1人きりの「ローン・オールスター」については、こちらで書いた。