中国海軍、最新の原子力潜水艦を就役
中国の最新の原子力潜水艦が就役した。中国共産党系の英字ニュース「グローバルタイムズ」が4月22日、報じた。
23日に中国海軍創設71周年の記念日を迎えたなか、グローバルタイムズの記事は、中国海軍が最近、055型駆逐艦や新たな戦略原子力潜水艦、国産空母、新型対潜哨戒機KQ-200などを就役させたことを明らかにした。
この記事は、原子力潜水艦がどの型であるかなど詳細を明らかにしなかった。しかし、「新たな戦略原子力潜水艦」であると言及したことから、核弾頭搭載の弾道ミサイルで攻撃できる原子力潜水艦(SSBN)とみられる。
筆者が東京特派員を務める英軍事週刊誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー(JDW)は、この新たな潜水艦が中国海軍が開発中の096型原子力潜水艦(唐級)である可能性は低い、とみている。
むしろJDWでは、2018年11月に中国遼寧省葫芦島市の渤海造船所で2隻の094型原子力潜水艦(晋級)が人工衛星で撮影されていたことから、今回新たに就役したSSBNはこのうちの1隻である可能性が高いとみている。具体的には同型の5番艦か6番艦であるとみている。
この094型原子力潜水艦は、最大射程7500キロの潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「巨浪2(JL2)」を12発搭載でき、中国南部の海南島の亜竜湾海軍基地に配備されている。
アメリカ海軍情報局(ONI)が2月に上院軍事委員会に示した資料によると、中国海軍は2025年までにSSBNを6隻、2030年までに8隻保有すると予測されている。096型原子力潜水艦の最初の2隻が就役するのは2025年から2030年になるとJDWでは予想している。