グーグルも活用する目標管理ツール「OKR」の正しい使い方、組織エンゲージメントの高め方
■ 今さら聞けない「OKR」って何?
「OKRとかKPIとか、全然わからない」
とある営業部長に言われたので、
「OKRを使うときはKPIではなく、どちらかというとKGIを使うことが一般的です」
と答えたら、
「ややこしい。よけいに混乱する」
という反応が戻ってきた。当然だろう。英字3文字や4文字の用語(たまにMaaSやIoT等、小文字が混ざることもある)は総じて覚えづらい。
PDCAやB2Bといったものなら、もう使い慣れている人が大半だろう。しかしUSP(Unique Selling Proposition)やLTV(Life Time Value)といった、どこかで聞いたことがあるが、人に説明したり、使いこなすのが困難な用語はけっこう多い。
OKRもそんな用語の一つだと思う。
さてそのOKR。
今回は、なぜこのシンプルなツール「OKR」がこれほど、グーグルやフェイスブックをはじめとしたIT企業で愛用され、そして目標達成のみならず、組織エンゲージメントを高める役割を担うのか。
今回は、20分超の動画も交えて解説する。
■ OKRとは?
OKRとは「Objectives and Key Results」の略。
先述したように、グーグルやフェイスブック等で活用されたことにより世界的に広まったが、もともとは元インテルCEOのアンドリュー・グローブ氏が開発した目標管理ツールだ。
OKRは、一つの目標(Objectives)に、複数の主要成果(Key Results)を設定して管理するだけのシンプルなツール。すぐに覚えられ、実践できるせいか。書籍などで発表されると、瞬く間に世界へ広まった。
私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。当然、このような目標管理ツールには注目する。そしてどのような組織と相性がいいかを検証する。
実際に、先述した営業部長にOKRを紹介したら、
「達成しなくてもいい主要成果なんて、どうやって設定するんだ。意味がわからない」
という返答が戻ってきた。
OKRを導入し、正しく運用することで、組織の心理的安全性、エンゲージメントが高まることは間違いない。
しかし目的をはき違えてOKRを導入すると、副作用しかないため、必ず相性を見極めてほしい。
とくに、達成してはならない主要成果(KR)をどう設定するのか。簡単にできる人にとっては、非常に有効だが、そうでない人にとっては、けっこう難易度が高いだろう。
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