高級食材のブラックダイヤモンドって何? 黒毛和牛と共に味わえる今だけの特別コース
黒トリュフは世界三大珍味のひとつ
冬が深まってくると、より一層香りが豊かになるのが黒トリュフ。黒いダイヤモンド=ブラックダイヤモンドとも呼ばれ、キャビアとフォアグラと並んで世界三大珍味の高級食材として知られています。
時季によって異なる表情をみせるのも、黒トリュフの魅力です。6月から9月のサマートリュフ、10月から11月のオータムトリュフ、そして12月から3月のウィンタートリュフ。だんだんと色も香りも深まっていき、値段も高くなります。現在はウィンタートリュフの最盛期で、まさに食べ頃であるといってよいでしょう。
鉄板焼に黒トリュフ
黒トリュフは、フランス料理やイタリア料理の高級店では必要不可欠な食材であるといっても過言ではありません。しかし、今であれば、フランス料理やイタリア料理でなく、鉄板焼で堪能できる貴重な機会があります。
それは、ストリングスホテル東京インターコンチネンタルの鉄板焼「風音」で 2022年1月6日から3月31日にかけて行われている「ブラックダイヤモンド」(22,000円、税込・サ別)。
ブラックダイヤモンドのコース
料理長を務めるのは、洋食にも造詣が深い瀧澤経氏。この瀧澤氏によって、ただでさえ贅沢な鉄板焼コースが、フランス産やイタリア産の黒トリュフを取り入れた極みのコースとなっているのです。
ブラックダイヤモンド
・厳選黒毛和牛の鉄板すき焼きと東京烏骨鶏の温泉卵 雪仕立てトリュフ
・北海道産タラバ蟹のトリュフバターソテー 焼きカリフローレ
・黒と白のサラダ
・厳選黒毛和牛 サーロイン120g または フィレ100g/季節の焼き野菜 黒トリュフスライス
・黒トリュフ&ガーリックライス 赤出汁 香の物
・マスカルポーネのクレームダンジュ マダガスカル産バニラのミルクアイスクリーム 黒トリュフのチョコレートソース
メニューにはトリュフの文字がいくつも見かけられ、最初の一皿から最後のデザートまで黒トリュフが用いられているというこだわりよう。それぞれのメニューについて詳しく紹介しましょう。
厳選黒毛和牛の鉄板すき焼きと東京烏骨鶏の温泉卵 雪仕立てトリュフ
瀧澤氏が、インパクトがあるということから最初に提供しようと考えた一品です。黒毛和牛のリブロースをさっと焼いてからすき焼きに。最後に黒トリュフを目の前でスライスしてもらえます。リブロースの脂と東京烏骨鶏の温泉卵のコクが合わさって非常に濃厚。金粉があしらわれており、穂紫蘇がアクセントです。
北海道産タラバ蟹のトリュフバターソテー 焼きカリフローレ
潮の風味が豊かなタラバガニにトリュフジュースを加え、しっかりめに焼いてから、香り付けに笹の葉をのせて蒸し焼きに。黒トリュフのソースをかけ、カリフラワーのピューレ、カリフローレを添えています。肉厚のタラバガニをトリュフ風味で味わえる魚介料理です。
黒と白のサラダ
黒トリュフの黒と野菜の白のコントラストが美しいサラダです。レンコン、プチヴェール、百合根などの野菜に、拍子木切りした黒トリュフ、マッシュルームのピューレといった構成。柚子とハチミツのドレッシングが野菜の甘味を引き立てます。
厳選黒毛和牛 サーロイン120g または フィレ100g
さらりとした脂が特徴の岩手県の八幡平牛のサーロインと、やわらかで香り高い近江牛のフィレ。どちらも肉質等級はA5、B.M.S.(脂肪交雑)は9から10で、質のよい脂を携えています。
フランスのゲランド塩と黒トリュフを合わせた自家製トリュフ塩、静岡県のワサビ、アンチョビと黒トリュフのソースと、コンディメントも豊富。お勧めは自家製トリュフ塩で、ゲランド塩の滋味と黒トリュフの風味が、和牛香によく合います。
季節の焼き野菜 黒トリュフスライス
瀧澤氏が選りすぐった、日本全国の希少なおいしい野菜を味わえます。アスパラガスのような味わいのある香川県のアスパラ菜、オレンジ色をした甘い千葉県のアヤコマチ、青臭さのない京人参、ジューシーな熊本県の赤茄子、味わいのよいイタリア野菜のカーボロネロ=黒キャベツと、バラエティ豊かです。
黒トリュフ&ガーリックライス 赤出汁 香の物
〆のガーリックライスは、黒トリュフを用いた特別バージョンに仕上がっています。たっぷりの黒トリュフと大葉が入れられており、非常に香り高いです。
マスカルポーネのクレームダンジュ マダガスカル産バニラのミルクアイスクリーム 黒トリュフのチョコレートソース
最後のアシェットデセールにも黒トリュフが使われています。なめらかなマスカルポーネのクレームダンジュに、黒トリュフのチョコレートソースと黒トリュフのスライスという組み合わせ。チーズと黒トリュフの相性が抜群です。下には爽やかなベリーソース。
黒トリュフに合うグラスシャンパーニュ
ソムリエによる黒トリュフコースにぴったりなワインも用意されています。お勧めしたいのは、シャンパーニュで通すこと。
グラスシャンパーニュは、ハウスシャンパーニュの「デュヴァル ルロワ ブリュット レゼルヴ」( 3,080円、税込・サ別)と新しく加わった「ボランジェ スペシャル・キュヴェ」(3,300円、税込・サ別)が用意されています。どちらとも黒ブドウ主体で骨格もしっかりしているので、黒トリュフの料理にぴったりでしょう。
黒トリュフコースが提供された背景
どれも素晴らしいメニューですが、黒トリュフの鉄板焼コースが提供されたのは、なぜでしょうか。瀧澤氏は次のように話します。
「黒トリュフは、この時期ならではの最高の旬材。黒トリュフと鉄板焼は相性がよく、お客様に喜んでいただけると考えました」
今年の黒トリュフは、早い時期から出荷があり、質もよくて香り高いといいます。値段は年明けから落ち着いてきているということです。
メニューは、エグゼクティブシェフのオリヴィエ・ロドリゲス氏が監修。一昨年前に黒トリュフコースを開催した時に好評だったメニューをもとにして、瀧澤氏がさらなる進化を加えました。
「2021年の夏の終わりくらいに企画が持ち上がりました。構想を練ってきたので、どの料理も自信があります。特に食べていただきたいのが、前菜の鉄板すき焼き。味わいも栄養バランスもよいので、ご満足いただけるのでは」
デザートはエグゼクティブペストリーシェフの長田学氏が考案。黒トリュフとチョコレートの定番コンビに、クレームダンジュを合わせ、素晴らしい一品に仕上げました。
最後に瀧澤氏はいいます。
「上質な黒トリュフを用いた鉄板焼料理をお客様にご提供できるのは楽しいです。ご好評いただいているので、今後もまた続けていきたいと思います」
黒トリュフを存分に味わえる鉄板焼は、なかなかありません。この機会を逃さず、是非とも体験してみてください。