今絶対に食べておくべき 福岡の鶏白湯ラーメン「最新」3軒
豚骨の街で増えている鶏白湯ラーメン
博多ラーメンや長浜ラーメン、久留米ラーメンなど、福岡は豚骨ラーメンの街として全国にその名が知られている。しかしながら、ここ数年は「非豚骨」「脱豚骨」の流れが加速化しており、豚骨ラーメン以外のラーメンを出す店が急増している。
その中でも注目を集めているのが、鶏を白濁させたスープの「鶏白湯(とりぱいたん)ラーメン」だ。豚骨同様に白濁しているスープであることと、福岡の郷土料理でもある「水炊き」にも通じることもあり、福岡では多くの人たちに受け入れられている。
今回は豚骨ラーメン店が数多く軒を連ねる福岡市で、新しくオープンした鶏白湯ラーメン店を実食して厳選。福岡ならではの個性豊かな鶏白湯ラーメンをご紹介しよう。
進化した次世代型鶏白湯『非豚骨なお人』
福岡の「非豚骨」ブームを牽引してきた人気店『らぁ麺 なお人』が、2022年10月にオープンした2号店が『非豚骨 なお人』(福岡県福岡市博多区住吉1-5-1-1 sundance2F)。3種類の異なる「非豚骨」ラーメンを提供しているが、注目すべき一杯が鶏白湯ならぬ「鶏黒湯(とりへいたん)」のラーメンだ。
なお人の特徴でもある「喉黒」のスープと鶏白湯をブレンドしたダブルスープは、茶褐色の色合いでまさに「鶏黒湯」というビジュアル。動物系の旨味と魚介系の旨味がバランス良く融合し、九州らしい甘めの醤油ダレでまとめられている。福岡らしい細麺は全粒粉を使用して風味も豊か。進化した鶏白湯ラーメンを楽しめる店だ。
レモンが爽やかに香る鶏白湯『やひろ屋』
2023年5月オープンの『やひろ屋』(福岡県福岡市博多区綱場町4-14)は、長年料理人としての経験を持つ店主が、2019年に祇園のお好み焼き店の2階で間借り営業でスタートした店。2021年に間借り営業を終えて、2023年5月に独立店舗として綱場町で復活したばかりだが、早くも行列が出来る人気店となっている。
看板メニューの「博多鶏そば」は、九州産の鶏と野菜で取った鶏白湯に黄金色の鶏油が浮いた一杯。鶏特有の臭みが一才なく脂のベタつきもない味わいが印象的。添えられたレモンスライスも単なる彩りではなく、鶏白湯の味わいに爽やかさを加えるナイストッピング。透明なスープで醤油味の「中華そば」も「博多鶏そば」同様に必食だ。
水炊き店のプライドをかけた鶏白湯『博多鶏soba とり田』
水炊きの人気店『とり田』が手掛ける新業態が『博多鶏soba とり田』(福岡県福岡市博多区美野島1-4-1)。コロナ禍中に100日限定で人気を集めたラーメンをブラッシュアップさせて、2023年7月に常設店として待望の復活。『とり田』は博多担々麺の専門店も手掛けており、ラーメンについてのクオリティは折り紙つきだ。
水炊きの製法を用いて丸鶏を白濁させて旨味を凝縮させた鶏白湯は、驚くほどに滑らかで深い旨味を蓄えたもの。そこに地元福岡の醤油と厚削りの鰹節で仕上げている。柚子胡椒で味の変化を楽しんだり、トリュフとチーズが香るご飯にスープを注いで楽しんだり、水炊き店ならではの料理としての完成度が高いラーメンだ。
今回ご紹介した3軒は、いずれもオープンして間もない新店ながら、クオリティの高いラーメンを提供する店ばかり。博多ラーメンとは違った、新たな福岡のラーメンを体感する上で欠かせない店ばかりなので、ぜひとも足を運んで頂きたい。
※写真は筆者によるものです。
【関連記事:今食べておくべき 福岡博多の非豚骨ラーメン「最新」3軒】
【関連記事:深夜に食べたくなる 福岡中洲の締めラーメン「非豚骨」3軒】
【関連記事:絶対に食べておかねばならない 福岡の家系ラーメン「実力派」3軒】