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認知症の物忘れ【カギ閉めたかな?】確認癖の強い人の対応法。介護福祉士が漫画でわかりやすく解説

こんにちは。認知症のケアサポーター『夢 はるか』です。

今日は、わたしが老人デイサービスセンターで働いていたときの思い出をお話しします。

デイサービスの朝の仕事

デイサービスでは、利用者の自宅へのお迎えから一日が始まります。

利用者の朝の様子はさまざまです。

お迎えの車が着く頃には、きちんと準備を済ませて、行儀よく玄関に座っている人もいます。

「早くして〜」と、いつも家族に急かされている人もいます。

一人暮らしで、早めに玄関に出たものの、何やら確認に手間取っている人もいます…

「おはようございます。デイサービスのお迎えです」「ハイハイ、今行くよ」
「おはようございます。デイサービスのお迎えです」「ハイハイ、今行くよ」

繰り返される確認

「ガスの元栓しめたかな?」

「エアコンのスイッチ切ったかな?」

「電気消したかな?」

「カギ閉めたかな?」…

気になりだしたら、キリがありません。

お待たせ。もう一回見てくるわ。お待ちください。一緒に確認してもいいですか?
お待たせ。もう一回見てくるわ。お待ちください。一緒に確認してもいいですか?

特に物忘れのある認知症の人は、一通り確認が終わったと思ったら、また最初からやり直しということも、よくありました。

そんなときは…

確認が終わるのを玄関で待っているだけではなく、一緒に確認するようにしました。

乗車の前に戸締りを、もう一度確認したい…

そんな気持ちになるのは、とてもよく分かります。(わたしも心配性なので)

記憶の衰えた認知症の人であれば、その気持ちはいっそう強くなるでしょう。

安心と信頼

そんなときに、そばにいる人から

「大丈夫ですよ、!心配ありません」

と言ってもらえたら、安心できますね。

「私も一緒に見ました。大丈夫ですよ」「そりゃ安心じゃ」
「私も一緒に見ました。大丈夫ですよ」「そりゃ安心じゃ」

「あんたがそう言うなら、安心じゃ」

そう言われたわたしも、とてもうれしかったです。

日頃のお付き合いを通して、

「この人の言うことなら安心」

そう感じてもらえるような信頼関係を育てていくことが、認知症介護には大事なことだと思わされた出来事でした。

介護福祉士としてデイサービスや訪問介護の現場で働いてきました。職場の上司の指導で、研究会での発表や、学術誌へのケースレポートの投稿なども積極的に行なっています。また、子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことで、認知症の知識や介護のコツをわかりやすく伝えることを心がけています。

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