アギラーとレイエスのようにMLBでシーズン30本塁打以上の選手はNPBでもパワーを発揮したのか
ヘスス・アギラー(埼玉西武ライオンズ)は、2018年にミルウォーキー・ブルワーズで35本のホームランを打った。フランミル・レイエス(北海道日本ハムファイターズ)は、30本塁打以上のシーズンが2度。2019年にサンディエゴ・パドレスとクリーブランド・インディアンズで計37本塁打と、2021年にインディアンズで30本塁打だ。
2001年以降に日本プロ野球でプレーした選手を調べたところ、その前にメジャーリーグでシーズン30本塁打以上は、7人が見つかった。見落としがなければ、アギラーとレイエスは、今世紀8人目と9人目ということになる。
これまでの7人が日本プロ野球で記録したスタッツは、以下のとおり。G=試合、HR=本塁打、XBH=長打、AB/HR=打数/本塁打、BA=打率、OBP=出塁率、ISO=長打率-打率、OPS=出塁率+長打率だ。長打率ではなくISOを記載する理由については「パ・リーグで本塁打王を分け合った3人のうち、最もハイペースでホームランを打ったのは誰!?」で書いた。名前の右には、30本塁打以上のシーズンを記した。
7人とも、日本プロ野球で30本塁打以上のシーズンはないものの、トニー・バティスタとアンドルー・ジョーンズは、1年目に25本以上のホームランを打った。バティスタと違い、アンドルーは出塁率も高く、2シーズンとも.390以上を記録した。
2021年に34試合で7本塁打のジャスティン・スモークも、家族の来日が実現していれば、シーズン序盤に退団することなく、25本塁打以上――あるいは30本塁打以上――を記録していたかもしれない。エリック・テームズは、スモークとともに出場した最初の試合で、右のアキレス腱を断裂した。
ドミンゴ・サンタナ(東京ヤクルト・スワローズ)は、3シーズンとも20本塁打未満だが、出塁率とOPSは、いずれも.350と.840を超えている。2022年のホームランは、12.6打数に1本。このシーズンに15本塁打以上の27人中、村上宗隆(東京ヤクルト)の8.7打数/本と山川穂高(当時・埼玉西武/現・福岡ソフトバンク)の10.9打数/本に次いだ。ちなみに、56本塁打の村上と41本塁打の山川の次に本数が多かった、30本塁打の岡本和真(読売ジャイアンツ)は、17.3打数/本だった。
なお、7人のうち、レナート・ヌニエス以外は、少なくとも2度、メジャーリーグでシーズン20本塁打以上を記録している。例えば、サンタナの場合、2016年にブルワーズで30本塁打と、2019年にシアトル・マリナーズで21本塁打だ。
アギラーもレイエスも、シーズン20本塁打以上は2度。アギラーは、2021年にマイアミ・マーリンズで22本のホームランを打っている。