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パ・リーグで本塁打王を分け合った3人のうち、最もハイペースでホームランを打ったのは誰!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
グレゴリー・ポランコ Aug 26, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズンのパ・リーグは、26本塁打の3人、浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)と近藤健介(福岡ソフトバンク・ホークス)とグレゴリー・ポランコ(千葉ロッテ・マリーンズ)が、本塁打王のタイトルを分け合った。

 本数は同じながら、ホームラン1本当たりの打数には違いがある。浅村が20.1打数/本、近藤が18.9打数/本、ポランコは17.2打数/本だ。3人のなかでは、ポランコが最もハイペース、ということになる。

 ただ、ポランコのホームランは、26本中17本がソロだった。浅村のソロは13本、近藤は12本だ。ホームランで挙げた打点は、浅村の43打点と近藤の44打点に対し、ポランコは38打点にとどまる。

 また、ISOは、浅村が.188、近藤が.226、ポランコは.208だ。ISOの計算式は「長打率-打率」。例えば、すべてシングル・ヒットで10打数10安打なら、「塁打÷打数」の長打率は、長打が1本もないにもかかわらず、10塁打÷10打数=1.000となる。一方、この場合のISOは、長打率1.000-打率1.000=.000だ。二塁打は、浅村が20本、近藤が33本、ポランコは15本。3人とも、三塁打は打っていない。

 彼らを含め、15本塁打以上を記録したパ・リーグの11人とセ・リーグの14人、それぞれの出場試合、ホームラン、打数/本塁打、ISOは、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 パ・リーグでは、中村剛也(埼玉西武ライオンズ)が16.6打数に1本のホームランを打っていて、本数は17本ながら、ペースはポランコを凌ぐ。2020~22年は3シーズンとも23.0打数以上に1本だったが、今シーズンのペースは、2019年の16.5打数/本とほぼ変わらない。2019年は、30本塁打を記録した。

 セ・リーグは、本数もペースも、岡本和真(読売ジャイアンツ)の41本と12.3打数/本がトップだ。ISOも、岡本以外に.300以上の選手はいなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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