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トレード候補の野手では一番人気!? センターを守れてシーズンOPSは.882。4年前にMVPの28歳

宇根夏樹ベースボール・ライター
コディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)Jul 15, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨オフ、シカゴ・カブスは、ロサンゼルス・ドジャースからノンテンダーとされ、FAになったコディ・ベリンジャーと1年1750万ドルの契約を交わした。

 その経緯については、こちらで書いた。

「大不振でノンテンダーとなったが、他球団から得た契約は今シーズンの年俸を上回る」

 今シーズン、ベリンジャーは、5月中旬から6月中旬まで故障者リストに入り、この2ヵ月はどちらも月間0本塁打ながら、61試合に出場し、打率.301と出塁率.358、12本塁打と11盗塁、OPS.882を記録している。

 MVPを受賞した4年前ほどではないにせよ、過去2シーズンとは雲泥の差だ。トレード・デッドラインまでに、カブスが売り手に回れば、エースのマーカス・ストローマンと同様に、ベリンジャーを欲しがる球団は少なくないだろう。

 ベリンジャーのポジションは、センターと一塁だ。もちろん、外野のコーナーも守ることができる。

 カブスは、7月16日を終えて43勝49敗。地区首位からも、ワイルドカードの3番手からも、8ゲーム離れている。

 USAトゥディのボブ・ナイテンゲールによると、ヒューストン・アストロズは、ストローマンとベリンジャーのトレードについて、カブスに問い合わせをしているという。

 アストロズでは、DH&外野手のヨーダン・アルバレスが今月中に復帰できそうだが、外野手のマイケル・ブラントリーは、昨年の6月下旬から離脱していて、いつ戻ってくることができるのか、いまだにわからない。

 ブラントリーは、昨年8月に右肩の手術を受け、FAとなった昨オフ、アストロズと1年1200万ドルの再契約を交わした。4月下旬からAAAで9試合にリハビリ出場し、まもなく復帰というところで、再び右肩の不具合を訴えた。

 ニューヨーク・ヤンキースにも、ベリンジャーはフィットする。アーロン・ジャッジは、オールスター・ブレイク後に打撃練習を開始しているが、復帰の際は、外野手としてではなく、DHとしてプレーする可能性が高い。

 なお、ベリンジャーの契約は、今シーズンが年俸1250万ドル、来シーズンは年俸2500万ドル(解約金500万ドル)の相互オプションだ。球団と選手のどちらか一方が破棄すれば、退団となる。

 ベリンジャーがオプションを破棄するかどうかは、まだわからないが、年齢は若い。数日前に、28歳の誕生日を迎えたばかりだ。

 ストローマンについては、1ヵ月前に、こちらで書いた。

「防御率リーグ1位のエースは、夏のトレード市場で売り出されるのか。防御率2.42にQS12試合もベスト」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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