驚きの伸びと粘り気!あんこもたっぷりな「よもぎおやき」は富山県産の糯米と蓬が広がる郷土のおやつ
道の駅などでも販売されている郷土の和菓子。その起源はいくつかありますが、畑仕事をはじめとする農作業の合間に食べられていたおやつという根源も全国的に多くみられるのではないでしょうか。
富山県魚津市、富山湾がもたらす潮風の厳しさ、そして肥沃な大地で育ったお米や食材を活かし、郷土の和菓子に新しい味わいを加え、令和の今も幅広い世代に食べやすいお菓子として販売なさっている1984年創業の「源七」さん。
今回は都内アンテナショップでもあんこ好きさんに人気が高い、源七さんの「よもぎおやき」をご紹介。
おやき、と称される和菓子は地域により様々ですが、源七さんのおやきは円平なお餅の両面を軽く焼いたもの。あくまで軽く、なので販売されている状態ではしっとりとしており焼き目の名残香程度。
なかなか存在感を訴えてくるような蓬を涼香を吸い込みながら、ぱくりとひとくち。そこで驚きが…!なんという粘り気、伸び、コシ!!にゅるーんと、どんどん糸を引くように伸びていくお餅は非常に滑らか。使用されている糯米は富山県産の「新大正もち米」と申しまして、粘り気・滑らかさ・伸びの良さに優れた品種とのことでまさにその特性が如実に反映されたほんのり塩気がきいた甘味のあるお餅。甘味と申しましてもお砂糖の甘さではなく、糯米の旨味に近いといったほうがしっくりくるほど味が濃いのです。
また、噛みしめるごとに舌に絡みつくため、同じく富山県の豊かな水源に育まれた蓬の爽やかな青さがどんどん溢れてくるではありませんか。
中にたっぷりと包まれた粒餡は、おやつに相応しいすっきりとした甘さが蓬餅とマッチ。口の中にじゅわりと広がった瞬間、小豆の素朴な味わいから徐々にあんことしての甘さに変化していきます。
常温で販売されている状態のままでも片手で食べられて手軽なおやつなのですが、少しオーブントースターで炙るとまた格別。焼き目の部分がややカリッとした食感を取り戻し、甘味と旨味の中に香ばしさが登場。こぼれ落ちるあんこで火傷しないよう、はふはふっと口をすぼませながら瑞々しさを増したあんこを啜りながらいただきました。
お茶椀一杯ほどのカロリーではありますが、そのままと炙りなおしたものどちらも楽しんでいたら、あっという間にお茶椀二杯分のカロリーと同じエネルギーがお腹の中にすっぽりとおさまってしまいました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
柳谷ナオ
<源七>
公式サイト(外部リンク)
富山県魚津市六郎丸4531-1
0765-22-4857
7時~18時